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次の日、僕は昼頃に時雨さんの所に連れていってもらった。
そして今、時雨さんの部屋の前にいる。
中々、ノックができない。
昨日しっかりと色々考えて、もう大丈夫なはずなのに……
やっぱり、怖い。
しっかりしないと。
ここで逃げたら、昨日時雨さんに僕の過去を話した意味がなくなる。
僕は、深呼吸をしてノックをする。
すると、中から入ってくれと言われたので僕は、部屋の中に入った。
僕は、時雨さんのベットの横に置いてある椅子に座る。
そして、時雨さんの方に視線を向けて言う。
「時雨さんは、僕と一緒にいてもいいですか?」
周りが静かだったから僕の声は、やけに部屋に響いた。
僕は、時雨さんに向けていた視線を外して下を向く。
やっぱり、時雨さんを見ながら答えを聞くのは怖い。
暫く無言の時間が過ぎると時雨さんの声が聞こえた。
「俺は、やっぱり真白と一緒にいたいよ。
理由は、俺も真白の事が好きだから。
昨日、色々考えたんだよ俺。
考えた結果がさっき言ったとおり。」
嬉しい。
でも、でも……
「本当にいいんですか?
僕は、子供が産めません。
それに、時雨さんにとって足でまといになります。
それから、凄く我儘です。
あと、凄くめんどくさいです。
今だって時雨さんといたいと思ってるのに…
何か……その……色々感情が出てきて……」
僕が言い終わる前に時雨さんが、僕に聞いてきた。
「真白は、俺が嫌い?」
「そんなわけないじゃないですか。
好きです。」
「俺も好きだよ。
別に子供は、いらない。
それから、真白の事足でまといだとは思わない。
我儘だともめんどくさいともな。
それに、真白が色々感情が出てきてくれるのってそれだけ俺の事を考えてくれてるからだろう。
俺は、そんだけ俺の事を考えてくれてるって思うと嬉しいよ。」
そう言うと時雨さんは、笑った。
何でこの人は、こんなにも優しいんだろう。
僕の心を凄く満たしてくれる。
きっと僕は、やっぱり時雨さんなしじゃ生きてけないよ。
僕は、時雨さんと一緒にいたい。
僕は、時雨さんに言う。
「後悔しませんか?
僕を選んで。」
「するわけない。
むしろ真白は、俺を選んで後悔しないか?
俺は、裏の人間だ。
誇れる事は、何もしていない。」
「僕も後悔しませんよ。」
「そうか。
じゃあ、真白。
俺の今日1番言いたかった事言ってもいいか?」
僕は、頷く。
「俺は、如月真白の事が好きです。
愛している。
悩んでるいる事があるなら聞いてあげたいし、不安があるなら取り除いてあげたいと思う。
それに、もっと我儘を言わせてあげたいし、俺にもっと甘えて欲しい。
俺には、真白に関した記憶が無い。
真白の事は、真白に聞かされた事しか知らない。
これからもっと知っていきたいと思う。
記憶だって、いつか絶対思い出したい。
今の俺は、前の俺とは違うかもしれない。
それでも、俺は真白が好きなんだ。
真白、今の俺でも恋人になってくれるか?
奥さんでも大丈夫だ。
俺の隣でずっと、笑っていてほしい。
俺が幸せにするから。
愛してるよ真白。」
何で、どうして時雨さんは、こんなにも僕の心を満たしてくれる言葉を言ってくれるんだろう。
僕も時雨さんが好き。
愛してる。
悲しくは、ない。
でも、何故か目から涙が溢れて止まらないよ。
時雨さんの恋人に、奥さんになれるなんて凄く嬉しいに決まってる。
僕も時雨さんに言わないと……
「時雨さん。
僕の事を、恋人に奥さんにしてください。
僕も時雨さんの事を愛しています。」
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