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「ゆぅちゃんびっくりした?」
『まぁな』
目を輝かせながら俺の胸元をまだ小さい両手で叩きのめす知秋は、麗志の6歳離れた弟。
顔は小さい頃の麗志にそっくりなくせに
性格は月とすっぽん並に違がく、捻くれる所は全部麗志が持ってったんだなってわかる。
「今日はちぃとお風呂一緒でしょー?」
『パス、そろそろ知秋も兄ちゃんになんねぇと駄目だろ?』
知秋の身体を支ながらそのまま起き上がる。
今に始まったことじゃねぇが、抱き上げる度に大きくなったよなぁと子供の成長の速さに感心する。
赤ん坊の時から見てんだ、そりゃさすがに保護心もある
兄弟のいない俺にとっては羨ましさしかないんだろうけど、多比谷家の優しすぎる気遣いのせいでそんな事を考えた事は一度もない。
「ままぁー!!ちぃがゆきめちゃん困らしてるぅー!!」
「ぁっ!?ちょっと知夏(チナツ)っ!!」
『あーあ。』
いつまでも甘えん坊の知秋に怒ったようにままと叫び知夏と呼ばれた少女。
知秋の双子の姉で二卵生だからか、
あまり顔は似てねぇが麗志の妹なだけあってか可愛い顔をしてやがる。
真麻さんも、麗志の親父の景(ケイ)さんも美形すぎる。
あー、あの人達は顔だけじゃねぇしな。
「ここ僕の部屋なんだけど?」
「だってちぃがさぁ!!」
「ちぃ困らせてないもんっ!!」
「……あのねぇ、」
『……。』
兄貴つっても大変だよな。
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