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大丈夫だよ2
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しばらく自分の部屋で心配しつつもベッドに寝転んだままでいた。
(大丈夫かな…修平)
あれからかれこれ30分ほど経っているが修平が風呂から出てこない。
まさか、倒れている、とか______…
そう感じた瞬間居てもたってもいられなくなって部屋を飛び出し、風呂場へ向かう。
まずは洗面所の扉を開けると、風呂場からはシャーというシャワーからでる水の音が聞こえてきた。
いきなり開けるのも気が引けて、声をかけて見た。
僕「し、修平?」
修平「…」
返事が返ってこない。
もう一度…
僕「修平っ?」
修平「…」
やっぱり返事がない。
まさかとは思うけどやっぱり何かあったのか______
そこから僕は焦りに焦って思わず風呂場のドアを思い切り開けてしまったのだ。
ガチャッ
僕「修平!」
え____________……
なんとそこには、椅子には座っているが壁にもたれたまま気を失っている修平の姿があった。
しかもシャワーから出ているのはお湯じゃない。
真水だった。
修平「…う……」
やっぱり一人で風呂に入るなんて無理だったんだ。
僕はなんで放っておいたんだ
僕「し、修平…大丈夫?しっかりして!」
体に触れると水のせいで完全に冷え切っていた。
温度を変えお湯を出すと、修平の体に優しくかける。
修平「いっ……」
お湯が傷に染みるようだ。
だから水にしていたのか______?
だからといってあんな冷たい水にずっとかかっていたら風邪を引いてしまう。
僕「なんで水なんてかぶってるんだよ…」
修平「…」
僕「風邪でも引いたらどうするの」
修平「…」
僕「なんで一人にさせたんだよ、ばか」
修平「……」
僕「ばか、修平の馬鹿」
修平は何も悪くないのに、自分と修平のことを責めながら僕はなぜか泣いていた。
修平は何も言わずに、僕の顔を見上げている。
すると修平が僕に向かって手を伸ばしてきた。
その手は優しく僕の涙を拭った。
僕「!」
高校生以来に修平に触れられて、驚いた
修平「…泣くな、みどり」
その声はあの時とは違う。
高校生だった頃と同じような、優しい優しい声だった。
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