アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
61
-
病院に着くと同時に桜庭さんにお礼を言って
僕は急いで司の病室に向かった。
そしてトントンとノックをして司の病室に入る。
病室に入れば目の前には司がいて
僕は司の元へ飛び込んだ。
「つかさ!」
「うおっ、佑月。そんなに会いたかったのか?」
「うん」
「ふっ、随分素直になったんだな?」
「べ、別に。元々素直だし…」
今更恥ずかしくなった佑月は顔を逸らす。
素直になったかと言われれば少しだけなったかもしれない。だけどそれは、司がいなきゃ僕は嫌だと自覚してしまったからなんだ。
「佑月、こっち向け」
「ん?なにっ…んん!!ふぁ…あっ」
顔を向けた瞬間まさかのキスをされて
驚いた佑月は必死に司の胸を叩いた。
「んーっ!んっ!まっ…て!」
「なんだ」
「ふ、、不意打ちはっ!ずるい!」
「なんでだ」
「なんでって…なんでもだよ!」
「まったく。家帰ったらもっといい事してやるよ」
「いい事って…」
つまりは…キスよりも…もっと先の。
「何一人で想像して興奮してるんだ?佑月?」
「司の馬鹿!変態!」
「ふっ、あーそういえばな、来週退院する事にした」
「え、本当?」
「ああ、」
「良かった!」
来週退院すると聞いて嬉しくなった佑月は
司を思い切り抱きしめた。
すると、司の顔が一瞬歪んだ気がした。
「司?」
「なんでもねーよ」
「司、隠し事されるのは嫌だよ。」
「あー、さっきからお前な…抱き着いてくるのはいいが、ちょうど撃たれた所に当たってんだ。」
「え、嘘!?ごめんね…今すぐ離れるからっ」
抱き着いていた腕を離してすぐにベッドから
降りようとすると腕をグイッと司に引っ張られ
一緒にベッドに倒れ込んだ。
「うわっ!ちょっと司何してるの」
「あ?一緒に寝れば問題ないだろ。」
「問題なくない。」
「いいから、黙ってろ。」
そういう司に普段の僕なら黙っていただろう。
だけどさすがに怪我人と一緒に寝ることは出来なく、
意地でもでようと必死に抵抗した。
もちろん、怪我している場所に気を付けながら。
「司ー!お願いー。離して」
「ん、じゃあお前からキスしてくれたら離してやる。」
「へ…?」
「やらないならずっとこのままだ。」
「むっ、わかった。」
司の傷口が開いたなんて事になれば
また一緒に帰る日が遅れてしまうし、それだけは絶対に嫌だからこうなったらやるしかない。
「目、閉じて…てね。」
「ん。」
わぁ…綺麗。
目を閉じた司は本当に整った顔をしていて
思わず見とれてしまう。
よし、頑張れ僕。
そんな司の唇に自分の唇を重ね
1秒くらいで終わらせようとすぐに口を離そうとしたのに
司が僕の後頭部に手を回し思いっきり舌を入れてくる。
「んっはぁ、、むぅっ…んぁ」
------コンコン
え、ちょっと。だれかきた?
「んっ!んぅーっ!!」
離そうと思っても司の力が強すぎて離れない
ばかばかばかばか。
「つかっさん!調子はどうですかーって…うわぁ!す、すいません!」
どうやら来たのは優さんらしく、その後ろには何故か
桃子さんがいた。
っていうか…見られた。
そして、優さんが驚きのあまり入り口で硬直している間に
桃子さんは司と僕の元にくる。
「ん、なんだよ」
「司、あんたね…病室でキスしてんじゃないわよ!」
「別にいいだろ」
「佑月くんの顔見てみなさいよ。顔が真っ赤じゃない」
桃子さん…フォローになってないです。
恥ずかしさで僕は司が手を離した隙を見て
スルっと司から逃げてベッドを出た。
「おい、佑月戻ってこい。」
「やだ」
「はぁ、山城。佑月をこっちに連れてこい。」
「は、はいっす!」
優さんを使うの!?
だったら…
「優さん、僕を売るんですか…?」
涙目でウルウルさせながら優さんを見上げれば
優さんは一歩引き司の方を振り返る。
「なっ、、若!勘弁してくださいよ!」
「あ?いいからさっさとしろ。」
そんなこんなで…優さんの力では僕は敵う事なく…
「ったく、無駄な足掻きはよせ、佑月」
呆気なく捕まった僕は司のベッドまで戻され、
寝ることをやめた司の膝の間に僕はスッポリ座らされた。
そんな様子を笑う桃子さんと、司に「よくやった」と褒められ喜んでいる優さんがそこにはいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
61 / 95