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アルマンを待ってもうだいぶ経つ
時計を見ると既に日付が変わっていた
何してるんだよ
また舞踏会か?毎日毎日よくやるな
もう眠いし、寝て待とうか
俺がベットに横になったその時
「ご主人様、またそんなにお酒に酔って」
という使用人の声が聞こえてきた
「うるさい。もう寝るから構うな」
「しかし、そんな足取りでは」
「大丈夫だ」
そう言ってアルマンだけが部屋に入ってきて、まだ小言を言う使用人を部屋から追い出した。
アルマンはそのままフラフラな足取りでベットの横まで来ると、俺が被っていた毛布をめくった
『な、なんだよ。酔ってるのか』
すごい酒の匂いだし、なんだか目が虚な気がする
なんだか、今夜のアルマンの目は今までに見たこと無いような、冷たい というより悲しい目、、、
『な、なに。どうしたんだよ。お前のベットで寝てるのがそんなに気に障った?』
アルマンは何も言わず、俺の目を見つめていた
その様子から怒っているのかと怖くなり冗談めかしてそう聞くと、アルマンは俺の腕を思いっきり引っ張った。
『や、やめ、、、』
殴られる。
そう思い目を瞑ると
ふわっと暖かいものが俺を包んだ
『 え? 』
アルマンが俺を抱きしめた
それも小さく震えながら
どうしたんだ 俺がそう聞こうとすると
「フェリシア、、」
とアルマンが呟いた
「フェリシア。もうどこにも行くな。俺が悪かった」
アルマンがそう言いながら強く俺を抱きしめた
アルマンの声が微かに震えている。
もうこんな状況を目の当たりにしたら嫌でも理解する
アルマンはそのフェリシアという人のことが好きだった。
そして、俺はその人にそっくりなんだろう
アルマンはそのまま俺をベットに押し倒した。
その後、今までの冷たさが信じられないくらいアルマンは優しく俺を抱いた
フェリシア フェリシア
と何度も愛しい人の名前を呼びながら
アルマンが呟くたびに俺の胸はチクリと痛んだ
きっとアルマンがあまりにも切なくその人の名前を呼ぶから、、、、
それ以外にこの胸の痛みを説明できない。
アルマンの切なすぎる声のせいだ
そうに決まってる
それ以外
何があるんだ。
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