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いや、もしかしたら記憶違いかもしれないし…
なんて淡い期待を抱きながら俺はある事を聞いた。
「俺昨日…なんか変じゃなかった…?」
「…?どういう意味?」
「いや…えっと…なんていうかな…」
説明しずらいそれに悩んでると、ああ、と指を鳴らす。
「あの夢中になっちゃってめちゃくちゃ甘えてきて素直で普段より五倍くらいえっちになっちゃった和く」
「うわああああああ!!!!」
やっぱりやってしまってた…!!
布団の中に再度インして顔を隠す。
…まさかまた発動するなんて思ってなかったのに…
「あれ何?僕的には嬉しい誤算だったけど」
「……言いたくない」
「ふぅん」
「ひっ?!あ、ちょっと…!!」
布団ごと後ろから抱き寄せられて耳を甘噛みされた。
「言わないとこのまま続きしちゃうよ」
「?!」
ま、まだやる元気あるってのか…?!
冗談に聞こえないそれに危機を察知して俺は簡単に折れた。
「わわわわわかった!話すから…っ離して、ください…」
「はは、冗談なのに」
…全然冗談に聞こえないんですけど…
解放された俺はちょこんと玖音の前に正座して、昨日のアレについて話した。
トランス状態って俺は呼んでる。
過去に一回だけ、同じような状態に陥ったことがある。
自分でも原因やトリガーはよくわからないけど、とにかく最中の時。頭がふわふわしてきて理性の意識が薄れて、でも間違いなく自分の人格でもあって。
元々快楽に貪欲な所はあるけどそれ以上に求めて、柄にもないおねだりとか、言葉とか…そういうのを言ってしまうらしい。
厄介なのが、その状態になってる間にした行為や言葉を覚えていること。
いっそもう一つの人格で全く覚えてない方がよかった。覚えてるから自分がどんな言葉を放って、求めて、ねだったのか、絶対普段なら言えない事も言ってしまうから…恥ずかしくて仕方がない。
自分で制御出来ないのも厄介だ…
俺がその症状を自覚したのは…あの日。
…アイツに二度目に抱かれた時。初めてその状態になって、怖くなった。
嫌なのに…身体は言う事を聞かないで縋って、次の日起きて自分が昨日どんな言葉を漏らして自分から求めたのかを思い出してショックを受けた。
あれから一度もなったこと無かったから忘れてたけど…まさかまたなるなんて。
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