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コツ、コツ、コツ
自分の足音しかしない不気味な空間。暗い真っ黒な世界。右も左も分からない。どこに進むべきか分からない。
どの位経っただろうか?この空間を彷徨って大分時間が経った。
若しかしたら少ししか時間が経っていないのかもしれないが、はかれるものがない為実際は分からない。
終わりの見えない空間に段々と苛立ちと焦りが出始める。何度もあたりを見回しては希望が見えない事に落胆する。
疲れた…
体力の限界が来ており足が進まない。荒い自分の呼吸しか聞こえない。他に一切物音がしない。
「迷える魂よ。こちらへ来なさい」
突如響いた声。はっ、としその声を探しもう一度あたりを見回す。すると、先ほどまでは一切見えなかった扉が目の前にあるではないか。
藁にもすがる思いでその扉に食らいつく。巨大な扉は、キィという音を鳴らしながらゆっくりと開いた。
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