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俺の学園生活-4
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大自然の中にぽつんと建てられた男子校であり全寮制ともなれば、娯楽が少ないのは当然のことで、暇を持て余した野郎どもは恋愛対象を学園内で見つける傾向があるようだ。
この学園は男同士の恋愛が当たり前として存在している。それを知った時は驚いたものだが同時に少し安心したのも事実だった。
俺は兄との性交渉を歪んだものだと決めつけていた。例え義理とはいえ兄弟と言う事に問題があるのだが、それとは別に男同士であんな事は許されないのではないだろうかと常日頃から悩んでいたのだ。
それほど俺の世界は狭い。それがこの学園では当然のように受け入れられている。
全員がホモでは無いし、本音では受け入れられない生徒も居るだろうとは思う。でも迫害しようとする者も見当たらないのだ。
伯父夫婦がこの学園を選んだのはあながち間違いではないようだ。いまだに兄一人に負わせてしまった罪の意識は消えないが、男同士での恋愛関係についてはかなり気が楽になっている。
俺は陰口は叩かれるものの直接攻撃されることもなく、独りでの生活にも慣れていった。今更だが睡眠不足を治したいとは思わない。
常にぼーっとしている俺だが思ったよりは馬鹿ではなかったようで、学年最下位かも知れないと当初は思っていたのだが、ちょうど真ん中くらいの成績をキープしている。
不気味な地点で人様に不愉快な思いをさせている分、人としてどうかとは思うが、それ以外は特別問題を起こすわけでもなく、たまに独り言をつぶやく程度で授業の邪魔をしているわけではない。だからクラスの皆がそっとしてくれるので独りぼっちを満喫していた。
このままひっそり暮らしていけたらいいと思うのだが、最近変なやつに目をつけられてしまった。
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