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俺の同室者-3
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「百瀬。確認しておきたい事がいくつかある」
おう、と答えた百瀬は床に正座をして背筋をピンと伸ばしている。座り姿までイケメンなのは置いといて、何で今正座なんだよ!と突っ込みを入れたくなったが、きっと後から押し寄せる痺れのチリチリ感を楽しむんだろう。変態な百瀬の事だからな。そこは華麗にスルーしていくつかの確認をしておこうと思う。
「この部屋にはお前の友人を連れて来ても構わないが、俺を見てびびっても責任は持たない」
「せっかく念願の佐藤と二人で居られるのに誰かを連れて来るなんてしない」
ううう。そこまで徹底して好かれると照れくさいものだな。
「共同スペースは交代制で掃除をしよう」
「おう、もちろんだ」
「それと……この部屋から出たら、俺に近づくな、話しかけるな、他人のフリをしろ」
「はあああ???何でだよ!」
まあ、そう来るとは思っていたんだけど。俺は深刻な声でいかに百瀬が学園内で人気者なのかを話して聞かせると、「俺はいい顔しか見せてないからな」と自嘲気味に笑った。
それからこの学園の悪しき風習でもある親衛隊とやらの制裁や、百瀬の熱狂的なファンの存在などを挙げ、それらとは一切関わりたくない旨を伝えておいた。
「俺は自分が可愛いからな。変に因縁つけられたくねえんだよ」
百瀬はその言葉を聞くとふわりと笑い、俺の手を握って親指で甲をなぞりながら囁いた。
「ハッキリ言うところが佐藤のいいところだ。俺はそんな佐藤が好きなんだ」
ーーあ、甘い。
俺は柄にもなく瞳孔の開いた目をキョロキョロさせて焦りまくっていた。きっとまた真っ赤な顔をしてるはずだ。百瀬も自分で言っておきながら耳が赤いからな!
「あ、あと、単純に気になったんだが、お前ってホモなの?」
その場しのぎで出た質問だったが百瀬はうーんうーんと悩んでいる。
しばらく考えている百瀬は「女性経験は無いからなあ」と呟いた。「男も誘われたからノリで流れ的にヤッただけだし……」と思案しているようだ。
「今は佐藤にしか勃たないんだ。佐藤に惚れてからは他のやつにはピクリとも反応しない。そうそう、こないだ先輩に連れ込まれたけどダメだったし」
とまあ、赤裸々な話までしてくれた。
「佐藤が男だから、佐藤を愛する俺は……うん。つまりホモって事だな」
うんうんと納得しながら真剣に頷く姿を見て、軽い気持ちで聞いた自分が恥ずかしくなり俯いてしまった。
「俺は佐藤の恋人希望者だからな。もし勃っても他のやつとは絶対にしない」
ーーそこまで言われても、俺は……。
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