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お昼
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「…へえ。まあこーちゃんから話は聞いてて訳ありの人とは知ってたけどそこまでねぇ…。あと雛川くんもねぇ。」
お昼休み。凛子のクラスに行くとわざわざ席を外して一緒に昼食を食べることになった。
そんな悩んでくれていそうな凛子は美味しそうにヤ◯ザキのパンを食べている。
「……雛川は、前はすごく好きだったけど……、今はやっぱり友達以上には考えられなくて…」
「じゃあ断れば良いじゃない」
凛子の判断はいつもただしい。
考えられないなら、断る。確かにそうだ。
でも向こうも勇気出してくれたんだし…という思いもあり、右往左往している。
「こーちゃんに好きな人がいて、同情で付き合ったって雛川くん嬉しくないわよ。」
嬉しくない、かぁ…。
確かに、もし、米崎さんが昨日、莉緒さんの話をした後に俺と付き合うわって言ったら嫌だし、なぁ。そういうもの、か。
「…まあ、こーちゃんが後悔しないように。そんで、米崎さんのこと、こーちゃんはあの人のどこが好きなの?」
米崎さん、の好きなところ………。
好きなところって聞かれても、あまり答えられない。なんというか、理由なんて、出てこない。
優しいから?かっこいいから?大人だから?
…………ううん、多分、米崎さんといられるその空間が好きなんだ。なぜか知らないけど、米崎さんの隣にいたいと思う。
「きっとこーちゃんの中には答えがあると思う。じっくり考えな好きなようにやりなー… え、もうこんな時間。ごめんこーちゃん、私、晃を待たせてるから!」
晃というのは凛子の彼氏だろうな、と思った。
確かその名前3年前も聞いたことあるから凛子が中2の時から?長いな……円満か……。以前から朝は凛子と登校しないなと疑問に思ってたけど…。
円満…………。またチクっとした。
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