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「どうしてこんなことになったの!?しっかり見ておきなさいと何度も言ったのに!」
ヒステリーを起こした母さんはもう父さんでも止められない
左頬に先程のよりも強いビンタを貰い軽くよろけた
「ごめんなさい、ごめんなさい」
謝るたびに母さんの怒りは溜まるようで
どうしろって言うんだ、そう思った時、またも呆然と様子を見ていた伊藤先生がハッとしたように動き出した
「羽根田さん、少し落ち着いてください!空くん血が出てますから!」
そう言いながら母さんの腕を掴むけれど、母さんは止まらない
「そんな事どうだっていいわ!海はもっと苦しくてもっと痛かったはずよ!」
確かに、海の方が痛かったし苦しかったし怖かっただろうな
ごめんね、海
僕が海を守らないといけないのに守ってあげられなくてごめん、怖い思いさせてごめんね
「あなたは海を守るためにいるのよ!?」
「ッんぐ、くる、し」
首を絞められて、爪を立てられる
凄いね、母さん、伊藤先生が必死で止めようとしてるのに、流石にこの状況はまずいと思ったのか動き出した高見先生までが貴方を止めようとしているのに全然効果ない
「海に何かあったら、私たちがどれだけ悲しむと思っているの!!」
「ごめ、なさッ…カハッ」
視界が霞んできて、意識が飛びそうという時
伊藤先生と高見先生が母さんを僕から引き離した
「ケホッ…ハッ、ぁ」
喉を通る酸素がやけにヒリつく
首を絞められた時のこの感覚が嫌い
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