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「んー?海…?」
「違います、空です
明日から寮に入る予定だったのですが今日からに早まってしまったので、鍵と荷物を運ぶ何か台車みたいなものを貸して欲しくて」
「空…?あー、海と空は本当に双子だったって生徒達が騒いでるのはこーいうことなんだな」
「貸してもらえませんか?」
窓口の外と中じゃ床の高さが違うみたいで元からかなりあるだろう身長差がまた開いてもはや見上げるくらいの位置に寮監の目がある
「いいぞー、とりあえずそこの横の扉から中入ってきて
鍵は開いてると思うから」
「ありがとうございます、不用心ですね…」
そうぼやきながらノブを回してみると本当に開いた
玄関には薄汚れたクロックスと革靴とスニーカー
1人で部屋を使っているんだろうか
「おじゃまし、ま…ッつぅ」
靴を脱いでいるといきなり肩を押され扉に頭を打った
突然の痛みに驚いて肩を押してきた本人である寮監がいるであろう真正面を見上げると思ったより近くにその顔があった
顎を掴まれて無理矢理上を向かされる
首が伸び切っている感じがして、なんだか気持ち悪い
「な、んですか…離してください」
「へーえ?本当に似てるんだなぁ、こりゃ盲点だわ」
"似てる"という言葉にこの人の噂を思い出し、悪寒がする
"海に似てる小柄で華奢で綺麗で可愛い子片っ端から手を出している"
さっき自分の頭の中でこの人を説明するために浮かべた文章が、そっくりそのまま頭の中に流れた
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