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「えっ…」
「空が、好きで、好きでどうしようもないんだ
こんな状況で言うつもりじゃなかったのに…」
花火は続けざまにあがる
律の背後にあがる花火は、とても綺麗で
それでも、僕ら2人の世界ではそれは背景でしかなかった
花火の音にも負けず、律の声は凛として僕の耳に届く
「空が、男に興味がないのは分かってる
でも、どうしても空がいい」
律の体温が僕から離れていく
律の顔が見られる、ということは僕の顔も見られるわけで
「空、どうして泣いてるの?
やっぱり、嫌だよね、友達からこんなこと言われるの
空は俺のこと、友達として関係を続けていきたいんだろうけど、俺はそれじゃもう耐えられないんだ」
「ち、ちがう!違うよ律…」
「何が違うの?」
「僕も…」
「え?」
「僕も、律が好きです」
その時、ひときわ大きな花火が上がった
僕の声は届いただろうか
僕の、思いは
「空…っ!」
届いたみたいで
また、強く強く、抱きしめられて
また、涙が止まらなくなった
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