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「……ふーん、成る程なぁ。」
一通り話すと、考え込むように顎に手を置かれた
「要するに、あんたらはTMっつう4年前に1年だけ配信されてたネットゲームを経験してて、それとこのTTの世界がほぼほぼ一緒だと。
それで、その経験を頼りに各IDを10周ずつ回って確実な攻略本を作ってるって訳か。」
「そうですっ。」
「へぇ…何か不思議な話だな。TMとTTねぇ……こんな事になるなら俺もそのゲームやっときゃ良かったわ。
ってかアサたちが作ってるこのシリーズの攻略本、俺らも全集持ってんだよな。細かい立ち回りまで載ってるから分かりやすくて本当有難い。まじ命助けられてる!」
「っ、本当ですか? 良かったです……、!」
(何か…読者さん?の感想というか、こうやって面と向かって言われたの初めて…)
やっぱり、勇気出して作ってきて良かった。
「うん、正直言って協力してやりたい気持ちはあるんだ。レベル95とか絶対やばそうだし、その先の99はTAなんだろ?いくらなんでも3人じゃ無理だろ…しかも火力1人とか。」
「俺たち特別フレンドとかを今まで作ってきてなくて、今更レベル90代で野良募集するのも心もとないんですよね…良かったら助けて頂けませんか?」
「あぁ勿論!!って言いたいとこなんだけどなぁ……
ーーー実は俺ら、まだレベル76なんだよ。」
「これから丁度レベル75のIDに行こうとしてたんだよな。」と75用の攻略本をパタパタ振られた
「レベル95まではまだ遠すぎるし、俺らのレベルがそこまで追いつくのを待ってもらうのも申し訳ねぇからなぁ…」
「何だ、それならレベリング付き合えば良いじゃねぇか。」
「へ、」
いつの間にか言い合いが終わったのか、キョウちゃんが呆れながら僕たちを見ていた
「今76なんだろ?20くらい簡単に上がるだろ。」
「え…ぇ、キョウちゃんいいの……?」
「ん?だって俺らも前に進めねぇじゃんか。これが先決じゃね?」
「そ、そうだけどっ、でも…」
(みかんさんとは、大丈夫なの……?)
「…あぁ別に。こいつが黙りゃいいんだよ!
それにアサの友だちなんだろ?それぐらいは付き合ってやる。PSなんざ教えりゃどうにでもなるしな。」
「っ、キョウちゃん………」
やっぱり、キョウちゃんは優しい
(知らない人には厳しいけど、身内には優しいんだよね。)
厳しい中に優しさがあるというか…良かった。
「……まぁ、うちのギルドリーダーがこう言ってるんで、俺たちで手伝わせて貰えませんか?」
「へぇびっくりした、あんた案外いい奴なんだな。
みかん話聞いてたか?どうする?」
「聞いてた聞いてた。んんーそうやなぁ…まぁ、アサが選んだギルドなら信用できるし、俺らもレベル上がるしでいいんやない?このちんちくりんは煩いけどな。」
「なっ!だからお前なぁ……っ!」
「あーあーお前らやめろ!みかんお前大人気ねぇぞおい…
うん、確かにレベル上がるし信用できるよな、俺もそう思う。」
「っ、じゃぁ……!」
「「これからしばらくの間、よろしくな。」」
目の前の顔が、ワクワクしてるように笑った
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