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良いことあった?
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黙々と飯を食い続け、シキのおかわりに便乗してアオも大盛りをおかわりする。
最初は遠慮していたけどヒサトさんのめざとい視線からは抜けることはできず、ついでにスープと試食会のあまりのおかずやデザートもついてきた。
…冷蔵庫掃除したのかな。めちゃくちゃ出てくる。つーか食えるのは知ってたけど、ここまで食えるってことヒサトさん見抜いてたのか。流石だな。
「アキくんは?ご飯お変わりいらないの?」
「俺もうお腹いっぱいなんで〜。」
「じゃあスープとデザート追加でいいね。」
有無を言わせないなら聞くなよ。やっぱり掃除したな。
それでも美味い料理を出せるんだから流石だけどさ。
「ご馳走様でした。」
「ごちそ〜さま〜!」
「はい、お粗末。沢山食べてくれてありがとうね」
ニコニコと笑いながら食器をまとめ、足元にあるメモ帳も片付ける。気づかなかったけど、これもちゃんと感想書いてたんだ。ただの片付け消費じゃなかったと…
あぁ。だから料理も大盛りじゃなくて小出しだったのか。おかげでスゲー量になったしな。それに自宅用だけじゃなくて店用のも出してたし…しゃあない。
「ヒサトさん、食器片付けるの手伝うよ」
「おお〜、ありがとうアキくん!んじゃお礼に土曜日の午後手伝いにきてね〜」
「それ、お礼って言うんスか。まぁ良いけど…」
皿洗い中にお礼に色をつけるっ言う現地もとった!小遣い増やすのか賄いに俺が好きな肉まんつけてくれるのか…って正直浮かれてくる。もちろん顔に出さないけど。
相変わらず食い過ぎたと倒れるシキのことを足蹴にしつつ食器を持っていく。
アオも食器を運ぶのを手伝った後、ヒサトさんに泊まらないか誘われたので親に確認の電話に行った。
戻ってきてOKだったらシキと俺たちの布団の準備頼んどこ。
「アキくん、最近良いことあった?」
洗い物してる最中に急にそう声かけられた。
ビックリして皿落とすとこだったじゃないか。しかも高い皿のやつ。
気にせずおんなじ事を繰り返して質問する。うん、皿割ろうかな。
「質問の意図がわかんないんすけど。なんすか急に」
ブスッとした声が出てしまったが、それはまぁご愛嬌という事で。ヒサトさんはくすくす笑いながら流れるように皿を拭いて戸棚に戻す。
それだけなのに優雅に見えるな、おい。
神様は不公平だ。いや知ってたけどね。
「まぁ自分じゃ気づかないよね。アキラくん、最近よく感情を見せるようになったんだよ」
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