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「――ひあ…っ」
太くて硬いそれが、俺の中へ入り込んでくる。
凄まじい圧迫感に堪らず縋り付いた背に爪を立ててしまうが、七海は俺の身体を離さなかった。
「…っすげーきつい。みーちゃんもう少し力抜いて下さい」
「あっ、ああ…ッ、も、無理ぃ…」
ぼろりと目尻から生理的な涙が溢れる。
まだ全て入っていないが、張り詰めたものが内壁を限界まで押し広げている。
荒く呼吸をしながら七海を見上げると、七海も苦しそうに眉根を寄せていた。
普段見ることのない表情にすら色気を覚えてしまって身体がどんどん煽られていく。
七海は一度動きを止めると、俺からこぼれ落ちる涙に唇を寄せた。
身体の中にまだ異物感を感じたままだが、優しく頬や目元に口付けられて心が緩む。
何度も啄ばれるとふわふわと頭が蕩けていく。
「ん…はぁ、くすぐったい」
「苦しくないですか?」
「く…苦しい。けど…」
そう言って力なく七海の頬に手を伸ばす。
ドクドクと熱いモノが俺の中に入っている感覚はあるが、苦しいと同時に酷く嬉しい気持ちもある。
好きな人に求められるというのは、どうしてこう幸せな気持ちになるんだろう。
「…お前になら、何をされてもいい」
きっともう俺は七海が何をしてきても怒れないだろう。
それは酷い羞恥心を与えてくる七海に怒りたい気持ちもあるし、先日の男子トイレはもっとありえないが、それでも結局のところ惚れてしまえば何をされても許してしまう。
ぽつりと呟くように言った言葉だったが、七海は驚いた顔で俺を見下ろした。
「――っひ」
一瞬の間の後、再びズッと奥へ突き動かされ高い声が上がる。
さっきまで動きを止めてくれていたのに、無遠慮に最奥までねじ込まれた。
「…っはぁ、ずるいです。俺これでも抑えてるつもりなんです。みーちゃんにそんなこと言われたら余計に我慢できなくなる」
「あ…っ、あっ、う、嘘だ…っ、お、抑えてなんか…っ」
「抑えてますよ。まだみーちゃんにしたいことめちゃくちゃありますし」
「えっ」
俺は何か余計なことを言ってしまったんだろうか。
七海の目がどこか獰猛な輝きを放ち、思わずビクリとしてしまう。
「ちゃんと全部俺の事受け入れてくださいね」
そう言って七海は俺の頬に一つキスを落とすと、腰を動かし始める。
どうやらさっきまでは本当に我慢していたらしい。
俺を気遣うような動きなどなく、最初からガツガツと腰を打ち付けられる。
「――あっ、やっ、あっ、あ…ッ」
まだきつすぎるというのに、奥を強く貫かれる度にズクズクと痺れるような感覚がわき上がってくる。
堪らず苦しさに身を捩ったが、七海は俺の身体を押さえつけて腰を動かす。
まるで動物に犯されているみたいだ。
「っあ、あっ、や…ッ、待っ…」
「…っは、人のこと煽っておいて待てるわけないでしょう。責任持って受け止めて下さいね」
「や、ああ…ッ」
肌を打ち付ける音が室内に響き、脳内まで犯されてしまいそうな目眩を覚える。
同時に強制的に慣らされた身体が快感を生み始め、抜き差しされる度に頭の芯まで響くような絶頂感がせりあがってくる。
暴力的な快感に自分の中が収縮を始め、身体がびくついてしまう。
「…あー、やべ。気持ちいい。みーちゃんの中うねって、すげー吸い付いてくる」
「あっ、な、何言って…ッ」
言葉にまで煽られて、余計に中のモノを締め付けてしまう。
七海が小さく息を詰めたが、お返しのように先程までさんざん弄っていた乳首に手を伸ばされた。
コリコリと指先で擦られれば頭が一気に白んでいく。
堪らず熱い息を吐き出して頭を振った。
「あ…っ、あ、は…もう――」
凄まじい快感が駆け上ってくる。
七海が俺を力強く抱きしめ、一層腰を打ち付けてくる。
「俺もイキます。一緒にイキましょうね」
「んっ…あっ、あっ、あ…ッ」
返事などする余裕はないが、必死に七海の身体を抱きしめ返す。
程なくして頭が真っ白になり、それと同時に自分の中にドクドクと熱い精液を吐き出されているのを感じた。
達した余韻を感じながら、お互いに抱きしめ合い荒く呼吸をする。
七海に覗き込まれるようにキスをされ、額をコツンと付けられた。
「…やべ、みーちゃんエロすぎて全然持ちませんでした」
「…っな、何を言ってる。俺ではなくお前が…っ」
「いえ、みーちゃんです。どう考えてもみーちゃんが悪いです」
「お、俺は普通だ…っあ」
そう言ったら、再びグッと腰を押し進められる。
達したばかりでまだ敏感すぎる身体に思わず甘い声が漏れたが、俺の中で七海のモノが既に硬さを取り戻していることに気付く。
「…ちょ、おい…っ。お、俺はもう二回もイッて…」
「何言ってるんですか。離しませんよ。今日はみーちゃんの中が俺でいっぱいになるくらい種付けするって決めてますから」
「たね…ッ、ひ、卑猥な言葉を使うのはやめろっ」
「そのためにわざわざ家まで我慢したんです。たくさん交尾しましょうね」
「交尾って言うなっ」
七海の言葉遣いにもう顔を真っ赤にして抗議しようとしたが、コイツは悪気もなく再び腰を動かしてくる。
生物学的にセックス後男はすぐに女を守れるように、いわゆる賢者タイムというものがあるはずだがコイツにそれはないんだろうか。
とはいえ中をガツガツと抉られれば、すぐに俺の身体は快感を取り戻してしまう。
本当にどうしてこんな身体になってしまったんだ。
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