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不自由な日常
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月曜の朝、詠朔がいよりを迎えに来ると寝坊したらしくまだ寝間着姿ではぐはぐと朝食を口の中に押し込んでいた
ハムスターみたいだと笑った後で詠朔はいよりの隣に座って背を撫でてあげる、そして空になりかけてるグラスに甲斐甲斐しくお茶をそそいであげた
ちょうどお茶淹れて、とおねだりするつもりだったいよりは口の中がいっぱいでお礼を言えないこともありこくこくと頷く
「喉に詰まらせるよ?いつも早めにきてるからゆっくり食べな」
「ん、らっらららんれほのひはんぐくっ」
「え?……だったらなんでこの時間なのって?…こーいうことがあるだろうからだよ」
「んー」
頰についた米粒をとっていよりの口の中に入れてあげる
いよりは口の中に入れたものを飲み込むとフーッと息を吐き、渡そうと思って用意していた青い袋を詠朔に差し出す
この小さな青い袋はなんなのか、開けてくれということなのかと詠朔は首を傾げながら中身を確認するように軽く振ってみる
「お土産だよー僕が選んだんだ」
「えっ、いよりが!?わぁ、嬉しい!何だろう、食べ物じゃないよね?宝物にするよ!」
テープを慎重に剥がして中身を取り出すと頭に花をつけたカピバラのストラップが出てきた
「わぁ…可愛いね!」
詠朔はストラップを頰に当てて嬉しそうに微笑んだのでいよりはえへへと自慢げだ
「澄久とデートの許可が出たの?」
「ううん、静彦お兄ちゃんとだよ、一昨日…デートしよって誘ってくれて……気持ちよかった」
そこは『楽しかった』じゃないのかと静彦は訂正しようとしたけど、その日のことを思い出してるのかいよりの頰は赤くなってるので詠朔は『ふ、ぅん』と上擦った返事をしてしまった。
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