アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6
-
ちなみに丸いアイコン画像は華夜くんと誰かのツーショットだった。名前は『白田』って苗字だけ
「あ、ありがとう」
画面を穴が開くほど見つめながら呟く。
あの白田くんが、って今日の今日まで知らなかったんだけど、ファンクラブまで持ってる学年イチ人気男子が自分からLimeと電話番号登録なんて…感激で思わず声が震えた
「ちょっと強引でごめん、」
「いやいや全然!嬉しいよ!」
眉を垂れさせしゅんとする華夜くんに、手を顔の前で振り、嫌では無かったことを伝えると分かりやすく笑顔になった。
てか自分から人のスマホ勝手に奪って登録しといて今更落ち込むなよ、と思いながらも華夜くんに笑顔を向ける。
「じゃあ行こ」
「うん」
ゆっくり歩き出すと、
たわいもない会話が尽きること無くあっという間に駅に着く
「華夜くん何番乗り場?」
「3番」
「一緒か〜」
その後、乗る電車も一緒だと分かり乗り場まで行く。
「あ、さっきから気になってたんだけどLimeのトプ画のさ、華夜くんの隣に写ってる人って誰?」
華夜くんの肩に親しげに腕を回し白い歯を見せ満面の笑みで笑う謎の男
黒髪に青のメッシュが入ってるしデカいピアス付けてるしめっちゃ派手。何もしなくても映える華夜くんとは正反対のタイプに見える。
「うーん…内緒…」
「〜っ」
こっちを向いて、人差し指を唇にあてて柔らかく苦笑いする華夜くんに、俺の心と周りの女子高生が小さく悲鳴を上げたのは言うまでもない。様になりすぎていた。あの顔はずるいよ顔が強すぎる。
「あ、電車来たね、」
プシュー、と音を立てて開いたドアに入る。
6時過ぎという事もありおじ様がぎゅうぎゅうにひしめき合っていた
「人おおっ、」
「廉、こっち」
華夜くんは俺にだけ聞こえる声量で呟き、俺の手首を掴んだ。
引っ張られていったのは壁側、俺の背中にぴったりくっ付いてるのが壁で、多分おじ様達から俺が潰されないようにしてくれてるのが華夜くん。
「あ、あり、ありがと」
「別に、」
と、言いかけた華夜くんの目が見開かれる
電車の急発進によって、車内の人間の群れが揺れる
同時におじ様立ちの群れが華夜くん壁側へと押す
そして華夜くんの顔がさっきよりグッと近くなったかと思えば耳元でバンっと音がしてギュッと目を閉じる
「ごめっ、」
「いや、全然っ、?!?!」
パチリと目を開けると僅か数センチの距離に真っ黒な切れ長の瞳
多分俺の顔の横には華夜くんの腕がある
いわゆる『壁ドン』。よりによっておじ様達の中で、しかも電車で壁ドン初体験の相手が男なんて数年前の俺が聞いたら倒れる
「ちょっと、立て直せそうにない、かも」
「う、ん」
華夜くんより余裕でチビな俺が潰されないようにしてくれた所まではよかったんだけどこれはヤバイ
綺麗すぎる顔面が目の前にあるのは辛い
どこを見ればいいか分からないし、かといって目を閉じるのもおかしい
美人に耐性のない俺の心臓は状況を理解するとバクバク動き出す
めっちゃ緊張する
男なのに顔が綺麗すぎてキツい……
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 21