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〈梓side〉
心地いい香りに包まれて眠っていた。だけどそれを上回るほどの良い香りに包まれた瞬間、目が覚めてしまった。
「…んぅ……」
ゆっくりと目を開けるとなぜか人の膝を枕にして寝ている自分がいて。人の膝というのは誰のかというと……
「起きたか、あずさ」
「しみずさん……?」
俺の大好きな清水さんで。
「ただいま」
優しく微笑む清水さんは少し疲れた顔をしていて。
「…疲れた……?」
「あぁ、疲れた」
「だいじょうぶ……?」
「大丈夫じゃない」
『大丈夫じゃない』という顔は嘘をついてるとは思えなくて。
「調子悪い?」
「あぁ」
確かに調子悪そう……伊織先生とか呼んだ方がいいかな……?
「じゃあ……」
『伊織先生に来てもらおう』と言おうと思ったんだけど、なぜか急に抱きしめられて。
「しみずさん……?」
「純佑。純佑って呼んで」
きゅ、急に!?
ま、まぁ1度呼んでるから呼べないことはないけど……は、恥ずかしい……
でも。
いつも癒してくれる清水さんがこんな状況なんだから、俺も少しは清水さんを、純佑さんを癒してあげたい。
名前を呼ぶだけで元気が出るっていうのなら……頑張らなくちゃ……
「じゅ、じゅんすけ…さん……」
「もう一回」
え、もう一回!?
「む、ッムリ!///」
「キスしてあげるから、な?」
き、キス……ほ、ほしい。で、でももう一回は……
「あずさ」
…チュッ……
「ひゃっ!///」
耳元で囁かれた後、耳に『チュッ』とキスされる。
「もう一回、言って」
低音ボイス、さらに声にも色気を感じる。
ず、ズルい。その声に弱いってわかってるくせに……///
しかも抱きしめられてるこの状況。ずっと触れたいって思ってた人に触れられてる幸せ。
もうヤバい。こんな状況、勃っちゃう!でも……キスしたい。
目の前にちゃんと本物がいる。触れれる距離にいる。理性がぶっ飛びそう。
「あずさ」
「ゆ、言うから……き、キスしてよ……?」
「言ってくれたらな」
ドッドッドッドッ……
名前を言うだけでこんなに緊張するって……マジ恥ずかしい……///
大きく息を吐き、大好きな人の名前を呼ぶ。
「じゅんすけさん……」
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