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場外市場はたくさんの通りと路地がいっぱいで、風見さんは迷いなく、その路地の1つに入っていった。路地で振り返り、一軒のお店を指さした。
「ここで食べよう?」
「はい!」
席に座ると、メニューを渡されたが、ごくシンプルな内容だった。
「ウニ丼、いくら丼、海鮮丼・・・どれにする?」
風見さん、おれの決めるの苦手って言ったこと、覚えてたのかな?流石にメニュー3つじゃ、早く決めれる。
「・・・海鮮丼にする。」
さっきまで繋いでいた手が暖かい。無意識にその手で頬を触って暖かさを実感してると、風見さんがヨシヨシと頭を撫でてきた。
「よく決めれました。」
あ!やっぱり覚えてくれてたんだ・・・。嬉しい。
へへへ。照れてしまって、風見さんを見れない。一度話した些細な事を覚えてくれていたことが幸せすぎて、倒れちゃいそうだ。
風見さんは店員さんを呼ぶと、海鮮丼2つにお吸い物1つ、お味噌汁1つを注文した。店員さんが去ると、風見さんは両方飲みたかったから、シェアしようと言ってくれた。
ふふ、どうしよう。嬉しすぎるよ。
決められないおれのための注文だと思う。風見さんの心遣いが嬉しくて、もう彼のことが大好きだった。
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