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理想と現実のギャップ,2
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就業時間終了後、ダヴィッドはマカロンの練習。
オーヴン当番は、ロベールだった。
マカロンは、カラフルなものばかりではない。
カラフルなマカロンは、マカロン・パリジャン、と言われている。
素朴な感じのバスク地方のマカロン・ド・サンジャン=ド=リュズ(サンジャン・ド・リュズのマカロン)、マカロン・ド・ナンシー(ナンシー地区のマカロン)、マカロン・ド・アミアン(アミアン・ピカルティ地区のマカロン)など、といったビスケット生地に近いのも数多い。
また、絞りだしクッキーのイメージのする「モン・モリオンのマカロン」、「サンテ・ミリオンのマカロン(昔はワイン入りだった)も存在する。
ダヴィッドはピカルディ地区のパティスリーのルセットで「マカロン・ド・アミアン」の試作だ。
アーモンドプードル、粉砂糖、卵白、
そう、ダヴィッドは、半年前までピカルディ地区のパティスリーで最近まで研修を受けていたのだ。
ギリシャ彫刻を彷彿させる端麗なる顔立ち、広すぎるほどの肩幅、陽に焼けた頬に逞しい腕に包まれた厨房服がサマになる。材料を混ぜ合わせるさじ加減に伴う鋭利すぎる目つき。
「ルイ。アミアンのマカロン、試食するか?」
「メルシー」
早速、瑠衣はマカロンを試食した。
「美味しい。マカロンは、カラフルなものだけじゃないんですね~」
「フランス国内は様々なマカロンが作られているのは言うまでもない」
単純にもぐもぐとしながら・・・
「・・・クッキーっぽい感じがするけど・・・?」
「・・・Hein・・・?」
ダヴィッドの表情がひきつる・・・
「・・・クッキーっぽいとは・・・どういうことだ・・・?」
「ご・ごめんなさい!!!」
はぁ・・・怒ると怖い・・・
瑠衣は顔面蒼白だ。
「たしかに、アミアンのマカロンはクッキーっぽい感じするのは否めないがな」
「あ~あ、僕も一日も早く、製造に携わりたいな・・・」
瑠衣は部屋に戻るなり。
「しかし、今日も疲れたよ・・・」
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