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(番外編)純愛>??<狂愛6
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堪えていたものが溢れ出る。
唇を噛み締め我慢しようと思ったが、肩が震えて隠しておけなくなった。
マキ「プッ、ふふッふふふふ…」
成一「は?」
マキ「アハハハハッ♪♪」
成一「気でも触れたのか?何が可笑しい?」
可笑しすぎて堪えきれず、お腹を抱えてもなお笑いが止まらない、成一の顔があまりにも自信に満ちてて面白かったので、堪えきれず涙まで出てきた。
マキ「アハハッ♪あー可笑しい♪ごめんごめん、ふふッ♪あんまり面白い顔してるから…ふふ♪」
成一「あ¨ッ?!」
お腹を抱えて笑い涙を拭う僕に、余裕こいてたはずの成一の表情はみるみる怒りに染まる。
その顔がタコみたいで益々面白くて仕方ない。
マキ「ふふ♪百目鬼さんを信じるとか疑うとかよりもさぁ♪、貴方の行いや言動を私が信じると思って自信満々なんだもん、それが面白くて♪ふふ♪」
成一「誓約書は本物だぞ!証拠もあるっていってんだろ!」
マキ「ふふ♪分かった分かった。証拠ね♪、見る見る♪きっと頑張って作った証拠だもんね♪見てあげなきゃ苦労が水の泡だものね♪」
笑いが止まらない僕に、成一が怒りでワナワナ震えて奥歯を噛みしめる。折角立てただろう計画を無視して、今すぐ僕を黙らせようとした。
成一「このクソビッチのカマ野郎が!笑ってられるのも今のうちだからな!!黒須!豊部!」
ブチ切れた成一が声を荒げると、黒づくめの男2人が部屋に押し入り僕を後ろから羽交い締めにして口を塞いできた。
逃げることも出来たけど、一つだけ、気になることがある。
成一が今朝、百目鬼さんと接触した事。そして未だに百目鬼さんからの連絡が無いこと。
あの誓約書が本物だなんて思ってない。
例え、百目鬼さんが僕を手放すにしても、僕は紙切れなんかじゃ納得できない。目を見て、直接本人に〝お前なんか要らない〟と言われるまで、信じたりしない。
誰にも必要とされてなくて、誰からも好かれてないとしても、百目鬼さんは側にいていいって言った。僕の目を見て、監禁してくれるって言ってくれた。
紙切れなんか信じない。成一の言葉なんか聞くに値しない。成一は百目鬼さんを知らないんだ、たとえ素行調査で見た目や過去を調べる事が出来たとしても、百目鬼さんのあの可愛らしくて不器用すぎる、苦悩に満ちても頑張ってる努力家だってことは分かるわけない。
僕の見てきた百目鬼さんが真実だ。
僕を傷つける事が出来るのは、百目鬼さんだけだ。
百目鬼さんが〝奏一さんや修二の前で〟、僕を〝監禁したい〟と言った言葉の重みだけは、僕はちゃんと分かってる。
2人の男に引きずられるように連れてこられたのは、僕が過ごしていた離れの部屋だった。1番広い部屋に放り込まれ、手足を縛られて口を塞がれた。
部屋の中には、一台のテレビと機材が少し。僕が住んでいた時より家具が減っていて、あまり使われてない印象を受けた。
成一「おい、黒須。お連れしろ」
部屋に着くなり、成一が黒づくめの男に命令し顎で部屋の奥の方を指した。
誰を?
その瞬間、背筋がゾッとした。
まさか、…ど…
奥の部屋から、黒づくめの男と一緒に人影が近づく。名前を叫ぼうとして、その人影が明かりの下に現れた時、驚きで目を見開いた。
連れてこられたのは、予想もしない人物。
せ、清史郎さん!?
黒づくめの男に連れてこられたのは、顔中痣だらけでボロボロの清史郎さん。
僕も清史郎さんを見て驚いたが、清史郎さんも、拘束されて床に転がる僕を見て驚いてた。
清史郎「優絆!」
僕を見るなり駆け寄ろうとしたが、黒づくめの男に止められ、さらに成一が清史郎さんを睨みつけて低い声で命令する。
成一「座ってろ変態!」
成一の命令に、黒づくめの男が用意した椅子に座らされた清史郎さんは、怯えたような申し訳なさそうな情けない顔で俯向く。
いったい、清史郎さんに何があったの?
成一「ジワジワ追い込んで楽しもたいと思ったが、ムカついたから一気に息の根を止めてやる」
成一がそう言い放つと、もう1人の黒づくめの男が、僕の目の前に引っ越し用に使うくらい大きいダンボールをボンッと置く。その中は紙と写真だらけ、ご丁寧に目の前に並べてくれた。
これ、僕と百目鬼さんの写真。どれも隠し撮りで、服装からして、時期は清史郎さんと再会した辺りからだ。
仕事に向かう時の百目鬼さんと僕、買い物してる百目鬼さんと僕、矢田さんや檸檬さんや杏子さん、それに賢史さん!?
ワオ、賢史さんってば、草むらからの隠し撮りの筈なのにバッチリカメラ目線なんだけど。流石、刑事の勘と日頃からの警戒心ビンビンなだけあるわ♪
そういえば、賢史さんが、僕が誰かに狙われてるって…
まさか…
成一「お前と百目鬼の決定的な写真は撮れなかったが、百目鬼の事務所には、いつもお前と百目鬼だけが残ってあとは帰るだろ。それにお前の百目鬼を見る目は、いかにも男を誘ってる目だ。まだあるぜ、過去に取っ替え引っ替えしてた時の男たちの証言、それに、そこの変態が大事にしまってたアルバムもあるぞ」
ードサドサッ
さらに目の前に広げられたアルバムには、昔の僕が、清史郎さんの好みになろうと女装してる写真がいっぱいしまってあった。
成一「クックックッ。これ全部、親父に教えてやったのさ」
マキ「えッ!?」
あまりの驚きに清史郎さんを見ると、清史郎さんは震えて身を縮める。
成一「親父は怒り狂って、この変態を失脚させ袋叩きにした。会社は全て俺のもの。お前への接近禁止命令の書類も、親父が弁護士に依頼しようとした。だけど、それじゃ、駆け落ちされちまうかもしれないだろ?だから弁護士じゃなくて、もっと強力なところに依頼したのさ」
ードクン!
嫌な予感が走り抜ける。
ゾッと痺れるような悪夢が…
賢史『昔の神を恨んでる奴がいて、今だに狙ってる奴がいる。俺はそいつらを許さない』
ードクンッ!!
賢史さんが言ってた。
百目鬼さんは昔ヤンチャした時の敵や、修二にした仕打ちで辞めることになった朱雀の人たちから恨まれてるって…
返信のない携帯…
成一「百目鬼神を再起不能にしたいって奴らがいてなぁ。クックックッ。そいつらに百目鬼の始末を任せたんだよ」
ーッ!!!!!!
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