アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
(番外編)純愛>♎︎<狂愛7
-
始末?…
百目鬼さんを始末する?
百目鬼さん…
百目鬼さんは…
無事…だよね?……
百目鬼さんは強い…よね?…
賢史さんに見せられた、百目鬼さんを狙ってる人のリストに載せられた名前がずらりと頭をよぎる、あの人数が全員ってわけじゃない…、そう思うのに、想像は怖く最悪の事態を予想する。
頭の中が感情的になりそうなのをなんとか阻止し。あざ笑う成一を逆にヘラヘラ笑ってやる。
マキ「フッ、僕と清史郎さんのことをバラしたなら、自分の性癖もバラしたの?僕のSEX姿覗いてオナってましたってさ♪」
百目鬼さんは朱雀の鬼と呼ばれた人だって、誰も敵わなかったって奏一さんが言ってた!奏一さんには敵わないって百目鬼さんは言うけど、百目鬼さんは奏一さんに1度も拳を振るわなかったからだって。奏一さんが、朱雀で総長の次に強いのは百目鬼さんだって言ってたもの!
成一「…今の言葉、後悔させてやる」
成一が合図すると、黒づくめの男の1人が僕の前にパソコンを広げた。
そこに映し出されてたのは、どこかの広い倉庫。20人位の人だかりが、そこで行われてる出来事を眺めて笑ってた。
そして、隅で拘束されて痣だらけの顔で泣き叫ぶ矢田さんが…。矢田さんが叫んでる方向には、5、6人の男たちが何かを囲んで怒声を浴びせ、殴る蹴るをくり返していた。
矢田『やめろ!やめてくれ!百目鬼さんを離せ!!』
男『騒ぐな黙ってろ!!』
画面の中の男が矢田さんを殴りつける。
何が起こってるのか瞬時に理解できずにいたら、5、6人に囲まれリンチされてた人物が顔を上げて叫んだ。
百目鬼『そっちに手ェ出すんじゃねぇ!!』
百目鬼さん…!!
息を呑み、心臓が止まる。
百目鬼さんがリンチされてる…
画面に映る百目鬼さんは、今朝見た服装だった
百目鬼さんが…
ーパタン!
百目鬼さんの姿に動揺した僕を見て、成一がニヤッと笑ってパソコンを閉じた。
成一「いつまでも逆らってると、百目鬼がどうなっても知らないぞ」
ッ!!
成一「ふはは、やっと顔色が変わったな」
笑わなくなった僕を見て、成一は益々笑みを深める。
なぜ?どうして?どうやって?
聞きたいことは山ほどあるけど、僕はそう簡単に慌てふためいたりしない、成一がそれを見たいなら尚更。
成一「そうそう、証拠を見せるんだったな。百目鬼がサインしてるとこを巻き戻して見せてやるよ」
マキ「…」
成一「あいつらはみんな、百目鬼に恨みのあるやつだ、始末は好きにしていいって言ってある。誓約書さえ書いてもらえりゃこっちは百目鬼に用はないからな」
勝ち誇った顔した成一。
成一は僕が泣き叫んで懇願するのがご希望だろう。
だけど…
僕の大事なものに手を出すなんてただじゃおかない。その腐ったチンコ噛み切ってやる!
成一「フフフッ、いい面になったな」
マキ「…車で私を拉致ろうとしたのも、あんたの仕業だね」
成一「さぁ、俺は知らないよ、俺は情報を提供しただけだからね」
僕の大切なものを…
成一「…怖い顔しても状況は変わらないぜ?でもそうだな、俺の下で何でもするっていうなら、あのリンチをやめさせてもいいけど?」
マキ「…」
成一は僕の顎をすくい上げ、ニタニタ気持ち悪いほど楽しそうに笑う。
成一「…それとも、お前を捨てるようなやつはこのまま見捨てる?」
…成一さんには、ずっと申し訳ない気持ちがあった。母親想いの優しい人だったから、こんな風に家庭に亀裂を生む僕を嫌ってるんだと…。
でも、僕を嫌って嫌がらせするのは許せても、僕の大切な人たちに危害を加えるなんて…、もう、許しておけないよ…
睨みあげていた視線を落とし、成一の望み通りしおらしくしながら、僕は久々に、自分の中のスイッチを入れる。
ずっと忘れてた…
百目鬼さんと付き合ってから、こんな感覚ずっと忘れてた…
自分でもわかる、僕は随分百目鬼さんの前で鎧を残らず脱ぎ捨てていたのか…
今、久々にその鎧を纏う。
成一を許さない。
僕は従順なふりをして、成一が気に入るようしおらしくそして妖艶な瞳で見つめた。
マキ「……一晩相手をして契約取ってくればいいの?それともこの場であなたの相手すればいい?」
健気に可愛らしく、清史郎さんの側にいた時の僕になる。恐らく、成一の好みだろうから…
成一は案の定、ご機嫌になって、いやらしい目で僕を足元から舐めるような視線を向けてる。
成一「フフッ、話が早いね。でも、契約の件は1度断ってるから一晩じゃ相手様のご機嫌は取れないだろうね。その人の奴隷にでもなれば?」
マキ「私に、一晩で落とせない相手はいないよ」
成一「フフフフッ…アハハッ!!流石噂どうりの魔性っぷりだね。頼もしいよ。でも、そんな目で見たって俺はほだせないぜ。お前は毒だ。人の神経を蝕んで取り込む寄生虫だ」
マキ「…私のことを、いつも物欲しそうに見てたくせに…」
成一「俺は、清史郎おじさんとは違う。お前みたいな悪魔に骨抜きにされるなんて冗談じゃない」
マキ「そう…、私は別に骨抜きにしてるわけじゃない、あなたがいつも熱い視線で見てたから、私に興味があるのかと思って」
流し目で成一を見ると、成一は興味ないふりしているが、さっきっから僕の太ももあたりを凝視してる。足フェチか?
マキ「でも、私に興味ないならいいや。百目鬼さんを自由にする代わりに、毎晩相手させられるかと思っただけ…」
横に寝たまま体育座りみたいに体を丸め、女の子みたいな仕草で可愛らしく成一を見つめる。
マキ「百目鬼さんと矢田さんを解放して、二度とあいつらが手を出さないようにして、毎日安全に過ごせるようにしてくれるなら、どんな命令も聞く、奴隷でも、昔みたいに女装でもなんでも…」
ゴクリ、と成一が唾を飲みこ込んだ。
やはり、女装した僕に興味があるんだ。しかも、そんな自分を認めたくないみたい…
マキ「毎日、百目鬼さんたちが安全で幸せに暮らせてるって確認させてくれるなら、僕は逃げたりしない」
女の子みたいに可愛らしく小首を傾げ、艶かしく見つめて、ワザと足をモジモジさせ興味を煽る。
成一「……ッ…。百目鬼神の安全を約束したら、逃げないで俺に従うか?」
マキ「二度と手出ししないで、それを確認させてくれるなら。どんな命令にも従います。成一さん」
僕を嘲笑い見下ろしていたはずの顔は笑う余裕をなくし、復讐と怒りに支配されていた成一の瞳は、いやらしい想像で細められ、だだの欲情した鼻息の荒い男の顔になっていた。
成一「…いいだろう」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
800 / 1004