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◇ 朝食
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朝食を運び終わり、ヒムルさんと席につく。
「さあ、食べようか。リクが作ったのはどれ?」
「えっと、これとこれです。作ったと言ってもセレン様の隣でお手伝いさせて頂いただけなんですけど…」
「それでも充分だよ。…ん、美味しい」
そう言って綺麗な顔をフワリと崩す。
ヒムルさんも食べたことだし、僕も食べようかな。
朝食は少し食べてお腹いっぱいになってしまった。
……やっぱりこんな貧相な体では良くない、よね。
自分の腕や指を見てはヒムルさんと見比べた。
「リク、さっきセレンから聞いたんだけど」
「あっ、はい何でしょう。」
ハッとしてヒムルさんの方を見る。
「ここの使用人達に対してどんな風に接していいか分からない……とか何とか。。」
「…様付けをやめてほしいと言われたので、
様 以外ならなんとお呼びすればいいのかと聞いたら 呼び捨て が妥当だと言われて………でも、
僕にとって 呼び捨て はハードルがとても高いです 」
「そっかぁ。他に苦手なことがあったりする?」
他……
「えっと…その、セレン様や他の方達に 丁寧な言葉で話されるのが、一番 苦手かもしれません。
出来ればヒムルさん同様に、呼び捨てや
ラフな話し方の方が僕としてはとても楽です。」
「…うん、よし。リクがその方が楽ならそうしよう。
俺としても ここがリクにとって
居心地のいい場所になってほしいからね。」
「ほんとですか!良かったぁ。
ありがとうございます、ヒムルさん」
本当に良かった。
正直、あのまま過ごしてたら
居づらくて逃げ出しちゃってたと思う。
元奴隷の僕なんかが丁寧に扱われるなんて…。
衣 食 住の3つとも与えてくれて、それだけでも幸せこの上ないのに。もっと雑でいいんだけどな……。
早く、少しでもヒムルさん達の役にたてるようにしなくては。
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