アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
30
-
身体は熱いし目は潤んでいるし、その上怠くて動けないらしくて、フワフワは俺に縋りつくように8階で降りた。
こんな状態でも、少しでも長く側にいられる、という事に喜びすら感じてしまう自分の脳ミソには流石に呆れた。
別に家まで送り届ければ良かったんじゃないかと思った頃にはもう遅くて…フワフワは今、俺の家のソファーで横になっている。
「…ん、高木先生…申し訳ないです…ご迷惑おかけして…」
「いや、そんな気にしないで下さい…
こっちこそ、部屋汚くて申し訳ないっす…ってか水かなんか持ってきますよ。ちょっと待っててください」
「あ…ありがとう、ございます…」
自分の家に誰かを入れるのは好きじゃないけど、こいつは何故か嫌じゃなかった。それどころか、フワフワが俺のテリトリー内にいる事を意識しては身体に熱がたまった。
耐え兼ねた俺は水を持ってくると言ってキッチンまで来たけど…いや、ほんと。リビング戻ったらこれガバッと行きそうな勢い。
「…っはあぁぁぁ……。」
情けなくため息なんかをついて、少し落ち着こうとタバコに手を伸ばした。
こんな気持ちになるのは何年ぶりだろうか。
あの人が居なくなってから、俺の中のそんな感情も一緒に何処かへ行ってしまったんだと思っていた
わかってるんだ。
俺は人を好きになる資格なんか無いのだと。
また傷つける。また壊してしまう…
なのに、
それでもあの幸せそうな笑顔が
物腰柔らかな話し方や、甘い匂いが
目を離せなくなる程の存在感も全てが―…
たまらなく愛しくて、俺だけを見てほしいだなんて
そんな子供じみた独占欲は俺の頭を掻き乱していた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
30 / 448