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奇跡と言う勘違い。
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涙がポタポタと落ちる。
僕はこの唇の感触を一生忘れない。
絶対に、何があろうと。
彼のことを忘れない。
そう決心して、唇を離そうとした時だった。
「ゴホッ…ゴホッ」
目の前の彼が咳をした。
そら「んーん"ん"っ……って、まふまふ?」
信じられなかった。こんな奇跡あるのかと。
まふ「そらぁっ…さっ……」
嬉しさと驚きで言葉が出ない。
そら「まふまふ?どうした?えっ?」
実の彼は、僕がいる事だけに驚いている。
それでもいい、もうなんでもいい、
彼が生きてる事全てが僕の誇りなのだ。
まふ「ぅうっ…っ__」
嬉しいはずなのに涙が出てくる。
本当に嬉しい。
そら「えっ…どうしてまふまふ泣いてるの?えっ…」
鼻をすすりながら、彼の手を握り締め
まふ「そらるさんがっっ……っつ……生きてくれてるからぁっっ…」
「ぅぅ」とでも言うかのように声をあげ、彼に抱きつく。
そら「え?…んっえ?…俺、別に死のうとしてないけど…」
まふ「えっ」
そら「えっ」
まふ「してない……?」(・-・;
そら「うん…」( ・_・
えっ、嘘嘘嘘。僕の勘違い……?
すぐさま、薬のビンを取って彼に見せる。
まふ「だって、これ…!」
そら「あー」
そら「まぁ、死のうとはしてたんだけど、中身が変えられてて…」
そら「まぁ、匂い嗅いだらわかるよ。」
急いでビンを鼻に添える。
これって……
まふ「ラムネ…!?」
そら「そう…多分だけど、俺この薬の事誰にも言ってないから、多分…だけど……××が、変えたんじゃないか……って思っ……て…る……」
思い出したのか、小さくすすり泣いている。
そら「俺さ…騙されていたんだ。…はっきり言われたんだ……利用してたって………ふっ……バカだよな本当…ははっ」
無理に笑っているかれを見るのは、
とても辛かった。
見ていられなかった……
そっと、優しく包み込むように、僕は彼を抱きしめた。
まふ「大丈夫…僕が守るから。」
まふ「僕が…そらるさんを幸せにするから…。
なんでもするから…。もう、そらるさんが、悲しむ必要なんて、無いんだよ…」
そんなまふまふをみて、そらるは、声を押し殺して泣いていた。
そら「まふまふ……」
勘違いでもいい、僕はこれを奇跡と呼ぶ。
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