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翌日。
まだ完全に起きていないまま学校へと足を進める。
大きな欠伸をしていると後ろから声をかけられた。
「はよ、百馬。さてはまだ起きてねぇな」
「おはよう亜太。昨日勉強したからまだ眠い〜」
嘘つけと言われたが、本当だ。
俺は昨日補習が終わったあと、家で真面目に勉強したんだ。
まぁ、稲見先生から貰った公式集を写しただけなんだけど。
二人で話しながら教室へ向かってると、途中で芽鶴とも合流した。
「芽鶴、こいつ昨日家で勉強したんだってよ」
「今日は嵐か何かか?」
「隣にいるからね!?俺っ」
相変わらずひどいや。
俺の事をなんだと思っているんだ。
確かにいつもは勉強なんてしないけど、それこそ逆に褒めるべきでしょ?
むくれながら席に座り、証拠のノートを取り出した。
「ほら証拠!」
「ほんとだ珍し…」
「でもよく考えれば補習なのだから当たり前なのではないか」
「そういえばどうだったんだ補習。いなみんから数学以外も教えて貰えたのかよ?」
あっ、そうだった。
俺亜太に先生にモテる秘訣を聞いて来るって言ってたんだっけ。
昨日のことを記憶を辿りながら思い出す。
『いいよ。イって』
「うわーっ!」
「急に叫ぶな!ビビるわっ」
「ごっ、ごめん…」
先生の声を思い出してしまって、記憶をかき消すように叫んでしまった。
今思えば俺は先生となんてことしてしまったんだ。
やっぱり彼女をつくりたいからって、あれはおかしいんじゃないか。
だってだって、俺は男で、先生は先生なのに。
じわじわと顔が熱くなるのを感じる。
耐えきれなくなって顔を手のひらで隠した。
「ね、ねぇ、二人って誰かにしてもらったことある?」
「は?何を?」
「えーと、あの、あれだよ」
う、言えない。
聞きたいのにその単語を出すのがすごく嫌だ。
「やっぱ何でもないや」
「…?変なやつ」
亜太と芽鶴は二人で目を合わせながら不思議そうな顔をして俺を見ていた。
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