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ジメジメとした暑さが体にまとわりつく6月。
今日は雨が降っていて更に湿度が高くて嫌な暑さを感じるけど、教室の中はそんなことを忘れるお祭り騒ぎだ。
今日は午後からの授業全てがホームルーム。決めることは修学旅行の行動班、部屋割り。それから、文化祭の出し物だ。
僕は海くんと一緒がいいと主張して、海くんは班はともかく部屋は嫌だといっていた。
「どうして一緒の部屋は嫌なの?」
「俺の貞操の心配してる?このクラスまじで面白がってるやつしかいねーだろ」
「大丈夫、僕が守るから!」
「お前から守ってくれる奴がいねーんだよ」
「岡崎、大丈夫なんじゃない?唯斗は貞操の奪い方知らないし」
「…………」
海くんはそう言えば…という感じだ。
男女間でのセックスの仕方くらいは知っている。アダルトビデオだって、まあ見たことはある。
だけど男同士だと入れる場所がない、と思っていたら直樹はあるという。調べるのは、海くんと友達になる時にしないと約束をした。だから、僕は調べていない。
「そうだよ、なんなら海くんが奪ってくれてもいいよ?」
僕がそう言うとクラス中が笑いに包まれた。
ボケるのも大概にしろ、だのお前そっちもいけるのかよ、だとか。
そっちってなんだろう?
「直樹、僕変なこと言った?」
「いーや。唯斗らしいよ」
海くんは僕をみてため息をつく。
そして諦めたようにふわふわの髪を自分でガシガシとかき混ぜた。
「部屋、1番大部屋な。あと出来るだけ見んな、それは約束しろ」
「やだ、見る。触らないよ、ただ見るだけ」
「…………」
結局、海くんが折れた。
僕は行動班も部屋割りも海くんと一緒だ。そして見ることはできる。修学旅行の間、寝れる自信がないな。寝るよりも海くんを見ている方がいい。
写真、は撮ってもいいのかな。
ダメだとは言われてないけど寝顔を勝手に撮るのは失礼だからちゃんと修学旅行までに確認しよう。
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