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11月の海、2
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唯斗の家の、唯斗の部屋。
付き合うようになってからは、何度かお邪魔してるけどこんなに緊張してるのは初めてかも知れない。
2人揃って、ごめんという。
避けてごめん、話聞こうとしなくてごめん、唯斗が思う大切を、受け入れられなくてごめん。そんな気持ちを込めたごめん。
唯斗のごめんを聞きながら、やっぱり全部欲しいなーって思った。
手に入るのに、目の前にあるのに、何もできないのが悲しかった。
そんな俺に、唯斗は優しくする、と言った。
そんなの、言わなくても知ってる。
付き合ってから、何度もキスして、何度も強請った。いつだって触れてくる手は暖かくて、壊れ物を扱うように優しい。
いつだって優しいのに、どこまで優しくするつもりなんだろう。
そうして唯斗は俺に触れる。
びっくりするくらい優しく触れる。もっと力を込めたって壊れたりなんてしないのに。
乳首なんて初めて舐められた。なんとも言えない、不思議な感じ。女じゃないって思うのに、唯斗にされてるって思うと、たまらない。
自分じゃ気にしたことのなかったホクロまで優しく舐めて、あろうことがフェラをされた。
待っても全然聞いてくれない。
フェラだってすっげぇ優しい。無理にえぐることも、きつく吸うこともない。いつも穏やかな唯斗らしい、激しさなんて全く感じない、そんな愛撫だ。
限界が近くて、口を離させる。
渋々、といった感じで口を離して、手でさらに追い込まれて、精を吐き出した。
ローションを垂らした手が俺の尻に触れる。誰も受け入れたことなんてない。
多分こんなに強く抱きついてたら動きにくいだろうに、唯斗は何も言わない。大丈夫、とでもいうように空いた片手は俺を撫でる。
焦れったくて、いっそ一気に終わらせてくれって気持ちでいった言葉は、優しいだめが返ってきた。
どこまでも俺を気遣って優しく進める唯斗。
こんな時だって、唯斗は欲望に染まらない。
穏やかで静かで、優しいその目が、俺を見てる。
そう、俺はこれが欲しかった。
別に唯斗とするときに、絶対に入れられたいってこだわりもない。だけど、俺はこれが欲しかった。
普通、男は入れる側だし愛撫する側。
唯斗が初めてそれをしたのが俺、それを知ってるのは俺だけ。
唯斗に関して、どうしても歪んだ独占欲が、隠せない。
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