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やるべき事
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けーちゃんは、その男子生徒に気づくと返事をして直ぐに教室から出て行ってしまった。
一人になった教室て、「はぁ」と小さく息を吐く。
先程まで緊張で上がっていた肩がゆっくりと下に落ちていく感覚に、これほどまでにけーちゃんを意識していたのかなんて改めて思い知った。
勇真と呼ばれた男子生徒。
「あー、だからゆーちゃんなのか……」
なんて彼の顔を思い出して呟く。
目もおっきいし、明るそうだし、可愛いし、そりゃけーちゃんも好きになっちゃうよね。
どんどんとネガティブな気持ちが膨らんでいく。
そんな思いを断ち切るように、「あぁぁぁあああっ」と大きな声を出して立ち上がった。
「考えたって埒があかない、どう思ってるかなんてけーちゃんにしかわからないんだから」
今俺が、やる事は中庭でけーちゃんを待ってちゃんと気持ちを伝えることだ、と。
教室をあとにした。
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