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* Sweet.4 *
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「なあ、俺って将来何してそうな感じ?」
「アパレルショップの店員かな。ゆうちゃん、ちょっと奇抜だけどお洒落さんだもんね」
クラスメートにも散々言われた、夕里の将来の夢のテンプレートを、寺沢は答えた。
「ケーキ屋で働いてそう。天職じゃん」
それはいいかもしれない、と茅野の意見に同意しようとしたところで、どっちもスーツを着ない仕事だよなぁ、と迷う。
「とりあえず母さんが弁護士だから法学部かなー、とは思ってるんだけど」
ネットの検索で弁護士の後にスペースを入れてなるためには、と調べた、付け焼き刃の知識を話す。
ついでに法学部で有名な大学も一通り調べてみたけれど、授業の内容よりもキャンパスや大学の施設に目移りしてしまった。
「大学の中にコンビニとかカフェがあるの、すごくないか? すごいよな?」
何でも形から入る夕里に、2人は笑った。
放課後にファストフード店に入り、今後の人生相談にのってもらっているのだ。
「指定校推薦っていう手もあるけどね。内申が重視されるやつ」
「してい……? 何だそれ」
「受験しなくても進学出来るんだよ。でも、ゆうちゃんは内申頼りだとちょっときついかも」
字面も浮かばない夕里には縁のない話のようだ。
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