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* Sweet.4 *
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……────。
『今週末はどう?』
『じゃあ、来週は?』
デートのお誘いだよなぁ、と思いつつ、返信を考えるのに1時間は使っている。
もうお昼を過ぎているのに、夕里は布団に包まったままでスマートフォンを弄っていた。
既読をつけたメッセージを差し置いて、さして興味もないネットニュースを開いては閉じてを繰り返している。
寝過ごしてしまったことにして、もう少し時間を置いてから返信しようかな、とも思ったけれど、同じことをし返されたら不安だよなぁ、と夕里は心の中で決着をつける。
『冬休みの宿題終わってないから、年明けになると思う』
面倒だから体よく断るための言い訳にしか見えない文面だ。
送信ボタンを押してから後悔する。
長押しをして削除しようにも、すぐに既読のマークがついてどうにもならなくなる。面倒とか、全然思っていない。
意識し過ぎて次に会ったら、いろいろと爆発しそうで怖い。
──あいつのことだからキスは絶対するよな……それから……それから。
思春期の男子が大体行き着く想像に、夕里は拳でぽすぽすと枕を叩く。
身体の奥がきゅんとなって、夕里はさらに海老のように背を丸めた。
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