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* Sweet.6 *
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手を洗った茅野は家主である夕里の許可を得てから、冷蔵庫の中を物色し始める。
夕里はこそっと抜け出して、先日買ってきた茅野へのプレゼントを持ってリビングへ戻った。
茅野を家に呼ぶ約束をしていたのは確かに17時過ぎ頃だが、寝て起きたらその時間になっていたのだ。
準備だって何1つしていないのに。
パジャマ姿のままであることをふと思い出したが、戻ってくるのと同時に茅野に「部屋着もお洒落」と言われたから、もうこのままでいることにした。
「そ、その格好……」
「ああ、これ? ちび達からの誕生日プレゼントでもらったやつ。かなり年期入ってるけど、買い替えるのも悪いな、って思って」
キッチンに立つ茅野は、デニム生地のエプロンの裾を持ち上げてみせた。
かやのやの仕事着は和服のようなテイストだったのに対し、オフの日はどこかのカフェの店員のような装いだ。
もう何年も同じものを使い続けているのだろう。
腰の辺りは色が落ちて白っぽくなっているし、ポケットには新しい縫い糸がある。
夕里は手に持っていた袋を、ぱっと後ろに隠した。
──俺なんて……茅野と知り合ったのはつい最近だし、茅野の好みだって完全に把握してる訳じゃないしさぁ……。
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