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* Sweet.6 *
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「研究熱心だよな、茅野って。日記つけてさ、いろいろアイデア出してるし。本当尊敬する……」
茅野がいないときに見てしまった『お弁当ノート』の中身を、夕里はぽろっと口にする。
しまった、と思っても後の祭りだ。
おそるおそる茅野の顔色を窺う。
口元を手で覆い隠していて、見える肌の部分は赤くなっている。
怒られる、と夕里はびくびくしながら、茅野が言葉を吐くのを待った。
「え、俺、夕里に言ったっけ? 言ってないよな……?」
「だ、だって、机の上に放り出してたしっ……。俺を置いていってクリスマスデートするほうが悪いんだからな!」
結愛と付き合っていないとは聞いていたが、それでも妬くものは妬く。
あの時変な意地を張らずに勇気を出して誘えばよかった。
「それ言うのはなしじゃない? 夕里だって俺のことあんなに意識してたくせに、彼女つくるとか宣言するし。小悪魔かよ」
頭にすっかり血が上ったせいで怒っているふうに見えていたが、聞かされたのは愚直っぽい言葉だ。
しかも小悪魔なんて初めて言われた。
「……茅野だって、俺と付き合ってからもモテてるじゃん。学校でもかやのやでも女子に話しかけられてるの、知ってるんだからなっ」
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