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火黒
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『火神君…あの…』
「どーした、黒子?」
今僕達は練習試合で勝利をおさめました。
そして、今。何故か火神君に撫でられています。
…これは火神君の癖なのでしょうか。
何かいいことがあると必ずと言っていいほど、僕の頭を撫でてくる。
そんな火神君の行動にドキドキしてしまう自分が悔しい。
きっとこんな感情を持っていると知られたら気持ち悪がられてしまうかもしれない。
…男が男のことを好きだなんて。
『いつまで撫でてるんですか。』
照れ臭くなったのと、少し寂しくなったので、火神君の手を避ける。
「あ、わ、悪りぃ。」
別に嫌じゃないんですけどね、そう呟いて微笑んで見せると、一瞬ぽけっとした顔をした。
『な、なんでもないです!帰りましょう。』
その後、火神君と話すことなく帰宅した。あぁ、変な発言だったかもしれません。どうしましょう。
火神君が僕の頭を撫でるのは癖だから。癖、だから。仕方ないんですよね?
…次の日…
『おはようございます、火神君。』
「うぉおわっ?!く、黒子!あぁ、驚いた……。…はよ」
また、…気づかれませんでした。
もっと僕を見て欲しい。
もっと知ってもらいたい。
もっと知りたい。
もっと好きになりたい
もっと好きになって欲しい。
好き、なんですよね。
『火神君、新しいバッシュ欲しいんですけど…付き合ってもらえませんか?』
珍しく放課後に部活がない日。
せっかくなので火神君に声をかけてはみましたが……。
変なこと言ってませんよね……、大丈夫ですよね……
「え?!あ、あぁ、いいぜ」
あっさりとOKを貰えて内心かなりホッとしました…。
火神君とどの店に行くか話し合って、普段あまり行かない店に行くことにした。
…
店のドアを開けると、そこには予想外の人物が。
「テツ…?おぉ、テツじゃねぇか!久しぶりだな、元気にやってたか?」
青峰君がいました。
『はい、元気です。また、買いに来たんですか?バッシュ集めるの趣味ですもんね。』
青峰君はへらっと笑って僕の頭を優しく撫でて来ました。
…温かくて気持ちいい。
でも…火神君の良さとは別の感覚。
火神君に撫でられると胸がきゅうっとして、なんだか居ても立っても居られないような…ドキドキが止まらなくなるんです。
『火神…君?どうかしましたか?なんだか顔色が…』
「なんでもねぇよ!…早く選べ」
何か悪いことでもしてしまったのでしょうか…
少し、…機嫌が悪そうですけど
僕がバッシュを買って店から出ると火神君が待っていました。
『待たせてしまってすいません、…ありがとうございます。』
体がガクンと傾いた気がして、落ち着いて周りを見ると火神君に抱きしめられ、その上頭を撫でられていました。
『えっと…火神君?』
「悪りぃ…でもやめたくない」
『え?……それは…どういう…』
心臓がだんだんと早く、大きく波打っているのが分かった。
心臓の音が火神君に聞こえてしまうのではないかと思うほどに。
「黒子…好きだ。」
……え?
好き?僕のことがですか?
「なんか…可愛くって…気がついたら頭撫でてて…。それで…青峰に撫でられてる黒子見てたら…なんか悔しくなって…」
『やきもち…ってやつですか?』
呟くと火神君は顔を真っ赤にした。
『僕も火神君が好きです。』
「なんかトクトク音が聞こえる。」
『い、言わないで下さい!は…恥ずかしいんですから…』
僕達はそのまま抱きしめ合っていた。
周りの目もあったのでしょうが、このときはそこまで考えがまわりませんでした。
『火神君…』
「ん?」
『大好きです。』
この後僕達の顔が真っ赤になったのは言うまでもない。
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