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皿
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ぎゅ、と背中に抱きついていたら、皿を並べているかいせが、不思議そうにこちらを向いた。
「ん、どうかした?」
「何もない」
「あら、そう」
そっけない会話。
ちょうどいい、どうでもいい距離。
コトッ、と皿が置かれる音がしているなかで、俺はただずっと、かいせに引っ付いている。
「えーと。なにかな?」
「……」
「黙られてると、なんか、こわいですが」
「読めよ」
感情を読み取ったのか、かいせは少しして、ぎょっとした顔になった。
「あれから、ほんのちょっと不機嫌なんだ」
「ほんのちょっと?」
「……」
「ごめん」
しばらくしがみついていると、さすがに邪魔だったのか、引き剥がされる。おとなしく椅子に体育座りしておくことにした。
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