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連絡
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声にもならない叫びをあげそうになって、目を覚ますと、かいせが、そばで携帯電話を構っていた。なにか連絡があったらしい。
「柳時さんとこ行ってくるわ」
「俺も、行く」
残されたくなくて思わず服の裾を掴むと、目元に口付けされた。
「……?」
「泣いてたな」
「そうかもしれない」
「心配事?」
縛られるのは、嫌だ。
相手は、もう俺の目を見ていなくて、あれが怖い。
かいせも、そうなるのだろうか。
「いや、昔から変質者に好かれるなぁって」
「おちょくってる?」
「もっと」
優しく触れられながら、ぼんやりと考える。
もしかしたら、彼も今。
「寂、しい?」
答えは無い。いつもより過激に求めてくるだけだ。よしよしと撫でてみる。寝癖があまりないのに腹が立ち、ぐしゃぐしゃと掻き回す。
「こら。やめてください」
さすがに止められる。
結構楽しかったので、拗ねてしまう。
ふいっと無視して出掛ける支度を始めた。
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