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悩める子羊18
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「森さんの方には、文化部と同好会。 城戸さんのは、運動部の資料が入っています。資料のアンダーライン部分を順に清書していって下さい。書式は同封のPCのメモリースティックにそれぞれ登録してありますから、見てもらえばわかると思います。細かい文章表現などは、お任せします」
二人は黙って俺の話を聞いてくれている。
「これを、明後日までにこなして下さい」
「明後日って…。おい!この量……」
「了解!僕らは古賀君のサポートが仕事だからね。できるだけ要望に応えられるようにするよ」
封筒の中を覗いた城戸さんが、ボソリ。
「明後日って…」
「頑張れるよねっ、城戸くん!」
不満げな城戸さんの言葉を、森さんが打ち消す。
「でも、提出を月曜日にするとして…土、日を挟むから……それも含めると5日。金曜には仕上げるつもりでやるけど、気持ちには余裕を持ってやっていこう」
森さんが冷静な判断をする。
頼りになる味方が出来たみたいだ。
すごくすごく、不安で一杯だったのに…なんだかとても気持ちが落ち着く。
”金曜日迄に、仕上げ!気持ちに余裕!!“
メモを取ろうと胸ポケットを探る。
あれ?ナイ…。
どこかへ落としてしまったのだろうか…。
まぁ、あれがなくても別に困るワケでもないから大丈夫だけど……。
「それから…申し訳ないですけど、森さんには色々と教えていただきたいことがあります」
本当に、この人からは教えてもらわないといけないこと、学ばないとならないことが山ほどある。
「でも、どうするんだよ? 生徒会にはノーパソ1台しかないだろ?」
城戸さんが不機嫌に意地悪な質問をする。
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