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名前 7
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おれ、怖いの………?
なんで、嘘、そんなはずない、だって、俺、
「まずはその自分の感情に鈍いとこから治さねぇとな」
本当は怒ってなかったってこと?
怒ったフリしてたの?
なんで……全然わかんないよ、どういうこと?
「ここしばらく様子を見てて気が変わった。一応お前を引き取ったのは俺の責任だからな、お前が1人で生活出来るようになるまでは面倒見てやる」
混乱して瞬きを繰り返す。
飼い主はさっきまでの憎悪に塗れた顔とは打って変わり、ケロリとした態度で前髪を掴んでいた手を緩めた。
そしてそのまま軽く撫でられて反射でビクッと体が強ばった。
その事実に自分で驚く。
あ…………俺、いま怖かったのかな……?
これが、“怖い“ってこと?
“恐怖“を自覚させられてしまうと、飼い主の一挙一動に反応してビクビクしてしまう。
「弱ってる時に手荒にして悪かったな」
「……………」
いつもより柔らかい視線を向けられて、何故か目を逸らしてしまった。
そんな俺を飼い主は咎めることなく、俺から離れると明かりを消して部屋から出ていった。
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