アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
帰る場所 5
-
〔シロside〕
「あの、これ……俺の服で良かったら使ってください。あ、服、ずぶ濡れだから」
お湯を沸かしている間に綺麗にたたまれた衣類とタオルを渡される。
着替えろということだと理解して服を脱ぐと、アズマさんが「わわっ」と慌てて背中を向けた。
「すっすみませんすみません!見てません!」
「…………?」
その様子を座って見ていたハラセさんがくすりと笑う。
「これはまた随分と可愛い身体にしてもらってるじゃないか。今の主人は君に大層ご執心のようだね」
ハラセさんが何を言っているのかわからず、自分の身体を見た。
日に焼けていない不健康な肌にいくつも浮かぶ虫刺されのような痕。
殴られた時にできるアザに似ているような気もするけれど、最近は殴られていない。
腰まわりや肩についているそれをぼんやり見ていると、不意にイカリさんとのセックスがよぎった。
あ…………。
イカリさんが、つけたものだ。
そうだ、いつも、イカリさんが口付けしたところは一瞬だけピリッとした感覚が走って、その後慰めるみたいに優しく舐めて、獣みたいな目が俺を捕える。
その目に見られるとゾクゾクして、息が出来なくなるんだ。
イカリさんとの行為を思い出して、お腹の下がズクンとうずいた。
じんわり身体の芯から熱くなっていく感覚に思考が鈍る。
触ってないのに反応を示す下半身は自分のものじゃないみたいだ。
たしか、前にも似たような事があった気がする。
あの時はイカリさんがやり方を教えてくれて、それで……。
「こんな所で盛られるのは困るな」
楽しそうに笑うハラセさんは俺の肩に手を置いて、昔と同じように、おいで、と耳元で囁いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
175 / 256