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「嶋は散々女の子喰いまくっている恋愛上級者だから、たまに違う誘惑につられることもあるんだよ、きっと‼」
(ヤベェ‼今更、童貞だなんて言い出せない雰囲気‼)
どんどん縮こまっていく嶋である。
「いやいや~。女を知っている男は、そう簡単には揺るがんよ。ええ??知っているか、大和。女は男より柔らかいんだぞ??肉は柔らか。肌はすべすべ。まるで、山から流れてくる湧き水に触れているみたいにさ…。」
「そう??それなら、ボクはΩのあの男女関わらない可憐な感じがたまらないけど…。」
「ええ~??選べるんなら俺は断然、αの女がタイプかな。βもなかなかだけど。こうさ…。」
(…ヤバい。正直、今までパニックで頭そこまで回っていなかったけど。賭けの内容からして、紫はオレとヤろうとしているわけだよな‼?紫の勝利条件は、オレの子供を妊娠したら…。奴にオレの童貞がバレていようといなかろうと、中継地点には必ず、オレの脱童貞が組み込まれている…。)
嶋は、ついその場を想像してしまった。
嶋は現在寝起きしている自室で裸に剥かれ、ベッドに仰向けに転がされている。薄闇の中。胸の前で必死に着衣を抱く嶋に、彼の腹部で騎乗位の姿勢をとった下着姿のΩが、挑発的にぺろりと下唇を舐めてから、舌ったらずに喋る。
『へェ…。αの癖して、アンタって初めてなんだね。』
慄くαだったが、最早逃れる術はない。耳元で、紫が囁く。
『…じゃあ、初心な身体を僕が一から調教してあ・げ・る…。』
そのまま、折り重なってくる相手に嶋は唇を奪われていく…。目をぎゅっと瞑ったまま、嶋は顔を左右に勢いよく振った。
(守れ、オレの童貞‼っつか、αとしてのプライド‼)
ばっと天井を仰いで、嶋は吠えた。
「決めた‼」
木津と市川、二人の視線が嶋に集中する。
「あっちがツンケンしてこっちを挑発するつもりなら、オレは真逆にずっぶずぶのぐっずぐずに紫を甘やかし絆しまくる‼んで、何が狙いかを聞き出してやる‼」
片拳を作る嶋は、決意に燃えていた。
(っていう建前のもと、本音=脱童貞回避の作戦なんだけど‼)
本音を知らない友人二人は、首肯を示す。
「なるほど。…本性を暴くっていうのも、いい案かもね。」
「αが早々、Ωに白旗なんてあげるかってんだ‼」
(…白旗とかそういう問題以前に、オレはいらん恥をかきたくないだけだがな~‼)
はっはっは、と気丈に笑い飛ばしてみせる、嶋だった…。
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