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1 2019年8月3日
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ぎゃーーーーー!!!
風見は、史上最大の恐怖に足が攣った。
額から汗が吹き出て、恐怖のあまり声が出ない。
ぷるぷる震える指先は、すぐ横にある小夜の手を掴みたくて仕方が無かった。
だが、その小夜の指先も白く骨が浮き出ており、小夜自身も、その恐怖と戦っていることが良く分かった。
ヒィィッ!!
背筋が伸びた。
「そ、そこ!左にウインカー!!」
「はい!!」
徐行するはずが、ガクガクと体が揺さぶられる。
ブレーキの踏み過ぎによる縦揺れに、風見は気を失いそうになった。
「いいい、一時停止!!」
「はい!!」
がくん。
ヒィィッ!!
背中が汗でビッショリだ。
小夜の横顔も硬直して、全く余裕のない様子に、恐怖でしかなかった。
「み、みぎよし、ひだりよし!みぎよし!!」
「ヒィィッ!」
急発進に、風見は10年寿命が縮まった。
「ハ、ハンドル戻して!!」
ガックン。
ガザガザガサガサッ!
植木に車のボディが擦られた。
「さ、小夜ッ!あそこで止まろう!一旦、止まろう!」
「はい!!」
・・・恐怖のペーパードライバー講習。
開始10分の出来事だった。
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