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「お、祐!」
「祐来たんだ」
「うん。今日は取り敢えず来てみた」
えへへと笑うが、正直言ってクラスメイトの視線が痛い。
(うぅ……)
「めっちゃ見られてる…」
「だって数ヶ月来なかったクラスメイトが来るんだもんね」
「そうそう。それくらいみんな祐のこと心配だったってことだろ」
「どうせ橋谷さん関連なんだろ?」と、朱に耳打ちされる。
「まぁね…今は良くなってきたから」
「よかったよ」
そのとき、授業開始のチャイムが鳴り、自習だったため、騒がしいまま授業が終わった。
「ごめん、俺HR出ないから時間割りとかあとで教えて」
「いいよ。じゃあな」
「じゃあね、祐」
「うん」
騒がしい教室をあとにして応接室へ向かう。
「かーずーきーさん終わりましたよ」
「祐ぅー」
べたぁ~っと抱きつかれる。
「ここ学校なんですから勘弁してくださいよ…」
そういってお兄ちゃんが出しておいてくれたらしいお茶を飲もうとする。
「……飲ませて」
「ふふふ、仰せのままに~」
るんるんでお茶を口に含み、顎と後頭部を支えて少しずつ送る。
「んくっ…………んくっ………」
最後に和樹さんの舌が入ってきた。
「んぅっ!?」
胸を叩くが離れてくれない。
酸欠ギリギリのところでやっと離れてくれた。
「ふぇ……っ…」
「可愛い。国宝級。」
「……帰る」
「はいはい」
前の和樹さんよりやっぱり素直な気がする。
「そういえば和樹さんお仕事はどうなってるんですか?」
「……俺何かやってたの…?」
沈黙が流れる。
「…風俗営業してるって聞いてました」
「風……俗……」
唖然としている。
「帰ったら誠に聞いてみましょ」
電車に乗り、家に帰る。
「あ、おかえりなさい!ユウ!」
「ただいま~。ショウは今日何してたの?」
「フェンリーと家の中でおにごっこしてた!」
「そうなんだ~……あ」
和樹さんがいることを忘れていた。
「祐の……隠し子……」
「ち、違いますって!」
「そのひとだあれ?」
「この人は…」
「おい!」
奥の方から叫ぶ声が聞こえる。
多分フェンリーだ。
和樹さんを混乱させないように姿を隠しているんだろう。
「えっと、ショウ、お部屋に行ってあげて」
「わかった!またあとでねー!」
「うん」
無事に居なくなったことに安堵し、靴を脱いで家に上がる。
「誰?」
「ん~……」
異世界の王様の……、なんて言えない。
「時期が来たら話します」
主に誠が。
「………」
すると和樹さんが黙ってずかずかと家に上がり、リビングに入っていった。
不思議に思い、そのままリビングへ向かう。
「どうしたんですか?」
「……別に」
何故だか不機嫌だ。
「えー……なんでもするから教えて下さいよ」
冗談半分でそんなことを言うと、ガチの目で振り返った。
「じゃあ俺の寝室で待ってて」
なんだか怖いので大人しく指示にしたがった。
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