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『混血種』
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「おはよう、よく眠れたかい?」
卓上へ朝飯を運びながら声をかけてきたこの無駄に美形は緋色。
家のことはほとんどやってくれて
面倒見もいい。
「寝覚め最悪。今日は学校..「行きなね」....。」
にこにこして優しい雰囲気醸し出してるがこれははったりだ。
決して優しくない、俺に対しては。
「式は先に言ったよ。」
「薄情ものめ。」
用意されていたハムエッグを頬張りながら窓をみた。
ーーー今日は雨か。
どおりで。
俺は 雨(レイン)。
俺は、
俺たちは人間ではない。
世のお伽事
ファンタジーと言った方が良いかもしれないが
血を好む種族。
ヴァンパイアだ。
この家に暮らす住民は
. .
皆同じ系統の吸血族だ。
一番上がさっきもいった
俺たちの面倒を見てくれる
緋色。
そして大学生の白葉(しろは)
高校へ通う俺と式(しき)
一番下の中学へ通う刹(せつ)。
ヴァンパイアといえば
やれにんにくが嫌いだの
十字架が嫌いだの言うが、
そんなの人間の戯言だ。
ただ合っているのは
「吸血鬼」は「人間の血を好む」こと。
そしてこの家では
俺が
俺だけが
人間の血も引く
「混血種」
「いってきます」
要は
俺も餌に成りうるのだ。
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