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スーパーで買いものを終えて陸を小夜さん家にあずけた俺は、誰もいない亮雅さんの家に帰ってきた。
辺りが薄暗くなると部屋はもっと暗い。
廊下とリビングの電気をつける。
1人は好きじゃない。
大学にいても会社にいても、いつもいわれるのは『1人が好きそう』だった。
だが、距離の取り方や付き合い方が分からず極端に苦手なだけで、本当は寂しさもある。
「はぁー……今日もつかれた」
リビングのミニテーブルに突っ伏すと、なんだか懐かしい香りがした。
あ……亮雅さんが前に使ってた。
最近、こちらの方が安いからと柔軟剤を変えていたが、亮雅さんは珍しく出会った頃に使っていたものを買っている。
この匂いは好きだ。
優しくて甘い。
「…………」
下腹部の辺りがゾクッとして自然と股を閉じる。
疲れすぎたせいか。
触りたい欲が出てきてしまった。
ご飯、作らないと……
頭でそう思っても、1人の退屈さが情欲を煽ってくる。
少しだけといい聞かせて硬く張りつめた性器に手を伸ばした。
「んッ……」
親という責任やその他のことを考えすぎた。
溜まっていたストレスのせいで、少し触れただけのモノがじわりと我慢汁を吐き出す。
「は……ん、あぁ……っ」
どうしよう、気持ちい……
下着の上から指先でカリをこすると一際大きく体がふるえる。
呼吸は乱れ始め、次第にテーブルへと身をあずけていた。
「あ、はぁ……んん、亮雅……さ」
亮雅さんがここにいたら、きっと恥ずかしくて手を伸ばせない。
見せてほしいと言われて触れたことはあっても、結局は羞恥に勝てず亮雅さんに抜いてもらっていた。
よく考えてみればおかしいが、2人きりになるとまったく余裕が持てなくなる。
「んう……ハッ、あぁ……ん」
ベルトを外し、勃起した陰茎に直接触れる。
それだけで気持ちよくて昇天しそうなのに、指は亀頭をこすり汁を絡みつけた。
「は……はぁ、イっ……!」
そのとき、玄関のドアが開く音が聞こえた。
「!」
サッと手を離してテーブルに突っ伏す。
やばい……出したい。
まだ精液を吐き出せなかった股間は衣服を押し上げ、その後の刺激を欲している。
だが、できるはずがない。
「ただいま……寝てんのか?」
「っ、おかえりなさい。寝てないです」
いつもなら亮雅さんのカバンや上着を自然と取りに行っていたが、今日は立ち上がることさえできなかった。
普通に勃ってるし…………
「体調悪いのか」
「……いえ、あ、いや……ちょっと悪いです。ケホッケホ」
「お前、嘘つくの下手くそだな」
「ッ」
上着を脱いでソファのもたれに掛けた亮雅さんがあろうことか俺の隣に座る。
激しく死にたい。
ミニテーブルの下で股を閉じているため、まだ気づかれてはいない。
「なに」
「なんでも、ないです……本当に」
「本当に?」
「っ……顔、近くないですか。さ……さっき連絡しましたけど、陸は小夜さんのところにいます。小夜さんも、嬉しそうでした」
「ふーん」
テーブルに肘をついた亮雅さんが俺を凝視している。
下心も相まって心臓の音がすごい。
誰かいますぐ俺を殺してくれ。
「見、ないでください」
「いやだ」
「子どもみたいなこと、いう歳ですか」
「……可愛いよな、お前。1年経って前より塩対応になんのかと思ってたけど、俺が近寄るだけで顔赤くすんじゃん」
勃ってるからですよ。
それも亮雅さんの使っていた柔軟剤のせいだ。
あの香りに完敗してしまった。
「な……慣れないの、なんでですかね」
「さあな」
意外とあっさりした返答に拍子抜けする。
だが次の瞬間、手首をつかまれてドキッと心臓が跳ね上がった。
「!!?」
「んで、お前ナニやってた?」
「へ……」
亮雅さんの空いた手がそっと腿に触れ、筆舌に尽くしがたい感情を覚える。
「あの」
「……体調が悪い、ねえ」
「っ!」
股間にすべり込んできた手は勃起したそこをつかみ、背筋がゾワッとするほどの衝撃を受けた。
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