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愛すること
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絹井さんに結果を聞いてから2日が経った。
いつ聞いたのか分からないがなにも言ってこない亮雅さんに俺から話すのは怖くて黙っていた。
「優斗、ちょっといいか」
「はい」
洗いものをしていたら呼ばれてソファに2人で座る。
陸がいない日はどこか緊張して仕方ない。
どれもこれも、亮雅さんの魅力に自信が持てなくなっているのだと最近になって気づいた。
「……絹井さんから聞いたよ」
「っ、はい」
「構えなくていい。その……よく耐えてきたな」
「え」
「病気に関してはなんの知識も持ってなかったから、症状を聞いて罪悪感がひどかった。でも、その辛さを優斗はずっと耐えてきたんだろ。本当にすげえなと思ったよ」
「…………嫌じゃ、ないですか」
いつも気になってしまうこと。
いっそ聞いてみればいいと絹井さんが後押ししてくれたおかげで、スっと口に出た。
「嫌じゃないよ。むしろ、俺にできることがあるなら教えてくれ。協力したい」
「っ……どうして、そんな優しいんですか」
「俺が悪魔みたいな目するなよ……これくらい俺からすれば普通だし、手を貸さない彼氏って逆にどうなんだ?」
「だって、精神疾患があるだけで別れるカップル多いんですよ……? うつ病の付き添いは精神が削られるとか、障害持ちといると病気になるとか」
「優斗、そんなこと言うなって」
イスを立ち上がった亮雅さんに頭を抱き寄せられてジワリと目頭が熱くなる。
「俺にとっては可愛い恋人なんだから」
「っ」
「本当だぞ?」
「……チャラい」
「こら」
「んむっ」
頬を摘まれ、気づけば唇が重なっていた。
甘くて腰が砕けそうになる。
「んっ……」
やばい……勃ちそう。
数日ほどキスもしていなかったせいで、すでに下のモノが硬くなっている。
嬉しさと恥ずかしさで死にそうだ。
「……なんて顔してんの」
「っ……亮雅、さん……」
「あー……俺が悪かった。許してくれ」
「悪くないです。亮雅さんは、たぶん」
「くっそ可愛い顔してんだよ。1人で怖かったなー」
「子ども、じゃないんで……」
優しく微笑んだ亮雅さんにもう一度キスされ、次には抱き上げられて「わっ」と声が出た。
「亮っ」
「俺の姫はもやしだな」
「だ、誰が姫ですか。というか、その姫をディスる時点で人柄が分かりますよ」
「もやし姫」
「うるさいです」
「ああ、そうだ。モテるといけねえから太らせるか」
「モテません」
「目指せ100kgっつってな……」
寝室のベッドにそっと降ろされた。
好きな顔が目と鼻の先にあって、さっきまで触れていたのにまた触れたくなる。
手を伸ばしてみればすぐに肌に触れた。
「なに? 触りたいの」
「……自信過剰ですね」
「俺の服着といてよく言える」
「ッ、これは……べつに」
脱衣場に自分の服を持ってくるのを忘れて亮雅さんのシャツを着ただけであって、自ら着たいと持っていったわけではない。
ないのに。
「嬉しそうな顔しないでください……」
「可愛いなと思ってよ。優斗が俺の服着てるって思ったら……脱がせたくなっちまった」
「意味が、わかりませんっ」
さりげなくシャツに侵入してくる手の感触にビクッとふるえる。
「やめっ」
「それで……俺は傍にいていいんだよな? お前の」
「ぁ、ん……っ」
「なーにエロい声だしてんの」
「ッ、やです」
「返事は」
「……っ、いて……ください」
微かに指先が胸の先端をなぞるからゾクゾクと下腹部がうずく。
求めていた亮雅さんの肌にふれるだけで気持ちがいい。
「はっ……あぁ、ゆび……」
「気持ちいい?」
「ん、や……もっと、優しく……」
「フ……かーわい」
「んん」
触れてほしい。
たくさん触って、愛してほしい。
俺の体は亮雅さんだけのものだという証がほしくて、強請るように指をかんだ。
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