アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
こげ(こんな)な状況っす
-
「長野大丈夫?」
「お前は?」
「死にそう」
「俺も珍しくだるい」
ベッドで二人マスクして並んで寝てた。
松永が風邪ひいて咳と鼻水と熱が出て止まらんくなった後、松永が治る前に俺まで同じ症状が出た。
「ごめん。風邪うつして」
「いいって。しっかし咳がつれーな。ゲホゲホ」
お互い仕事を「風邪で休みまーす。オーケー?」なんて言うヤワな心の生き物じゃないんで無理してお互い会社行きよったんやけど帰ったら二人仲良くベッドでぐったりやった。その間は家事や掃除が松永も俺も出来んけん、クリーニングと出前とか出来合いの物をスーパーで買ってしのいでた。
「あれやね」
「なん?」
「風邪で弱ってる時ってなんでムラムラするんやろね。ほら」
「お前........」
松永の手を取って俺のナニに持って行く。カチンコチンになってる俺のナニを触って松永がげんなりしてた。
「風邪で寝込んでる時ってさ、みょーにエッチとかオナしたくならん?」
「ならないよ、ゲホゲホ」
「いやなるって。ノンケの知り合いとかもそう言いよった。俺高校時代風邪で休んだ時、ベッドで熱出しながらオナニーしてたもん。バリムラムラしてさ」
「バカが」
「オナネタあの時もお前やったなー。体操服のお前とか想像して」
「さいてー.......静かに寝てろ、ゲホゲホ」
「お前そこは喜ぶところやろ、ゲホゲホ」
こんな調子で数日過ごして俺はじょじょに回復して行ったんやけど松永が長引いてね。
「長野調子どう?」
「俺は後は鼻水だけやね。松永はなかなか治らんな」
「無理せんでいいけんね。家事とか掃除せんでちゃんと治るまで長野もゆっくりしー。ぶり返したらいかんけん」
「分かった。やりたくても俺飯作れんし......ネットで調べてなんか作る?」
「やめて。お鍋焦がしたりとか水出しっぱなしとか火点けっぱなしとか気になって気になって休めないから」
「お.おぅ」
やけどさ、俺は大丈夫やけど病人の松永にスーパーの油っこい物とか出前とかじゃなーと思って料理がうまいモリクミを召喚した。
「モリクミ、おかゆ作ってくれ」
「あーん!!松永くーん!!早く寝室で寝てくださいー!!」
「いえ、大丈夫ですから」
モリクミが松永を抱えるようにして運ぼうとするのを止めた。
お前どさくさに紛れて松永に抱きついて引き摺るようにして寝室に侵入しようとするなってーの。
「お前はキッチンで飯作ってくれりゃいいんだよ。余計なこと企んでんじゃねー」
「あーん!ひどぉーい!!心配で心配で家の周囲を行ったり来たりする毎日でしたのにー!!」
「ストーカーじゃねーか!!やめーや!!キッチンから出るな、お前料理作ったら帰れ」
「やーん!?」
俺も風邪ひいてた時は「お前ら来るの禁止な。風邪うつるから」と言ってたんやけどこいつ.....。
俺まで風邪ひいてだるかったけんこいつら来たら俺も松永も歯止め出来んでやりたい放題されるやろーなと思ってね。
「あたしの愛と気持ちたっぷりの料理作りますー!!」
「余計なもん入れんでいいから普通の作れ」
モリクミ小突きながら飯作らせた。
おかゆとか惣菜作らせてソファでぐったりしてる松永に持ってく。
「食欲ない」
「食べな」
「うん」
今回2週間以上松永が風邪ひいてなかなか咳が止まらん。
夜には熱出してるし咳がひどくなって吐きそうになって寝れてないっぽい。
咳止めのシロップとか飲ませてるんやけどねー。
食べながらゲホゲホしてる松永を見てモリクミが
「松永くーん。咳喘息になってないー?」
って言った。
「モリクミなんそれ?」
「長野くーん。松永くーん咳止まらないんでしょー?咳がひどいわー。咳喘息じゃない?松永くーん体は強くないじゃなーい?一度呼吸器内科に行かせた方がいいわ。慢性的になってるかもよー?」
確かに松永の熱はひいたのに咳だけ止まらない。吐きそうになるまで咳してる。実際咳の途中でトイレに駆け込んで吐いてたこともあった。体力が咳でどんどん奪われてるように見える。
病院行け言っても「仕事抜け出せない」で市販の咳止めとか飲んでたけど夜になるとさらにひどくなってた。
「ご飯食べたらしょうが湯作るわーん。あーん......今回松永くーんきつそうね」
「悪ぃな。頼むわ。松永明日は出張やなかったよな?」
「うん」
「明日俺も午前中で上がるように頼むけん、松永もそうして二人で病院行こ」
「いいよ。一人で行くけん。それに忙しいけん難しいと思う」
俺携帯出して松永の会社の先輩の近藤さんに連絡取って事情を話したら明日松永を休みにしてくれるようにするから心配しなくていいと言ってくれた。んじゃ俺も休みにするべ、と思って俺も上司のゴリラ藤沢に事情を話して「今までゲホゲホマスクしながら休まず仕事してたからいいですよねー!?」って言ったら許可出してくれた。有給以外で休んだことなかったけんすんなり通った。
「明日病院行こ」
「うん。ごめんね」
「謝んなって」
「あたしも行きますー!!」
「なんでお前が来るーん!?仕事はっ!?」
「休みますー!!こんな一大事に仕事出来ませーん!!」
「お前の会社それでいいんかい.......」
んで、松永連れて家出た時にモリクミの車が迎えに来たんやけど助手席にモリクミオカンが座ってた。
「松永くーんが一大事と聞いて(キリッ」
「ゲホゲホ.....どうして......すいません」
「いいえー!!もー!!我が家パニック。松永くーんが倒れたと聞いて我が家パニックですー!!」
「ハハハハハハハハハハ。モリクミお母さん。松永倒れてはいないですよー?」
モリクミてめぇ。勝手に話広げてんじゃねーぞ。倒れてねーってーの。
なんでオカン連れて来やがった。
「どーしてもお母さんがついて来るというものですからーん!!あーん!!」
俺の睨みに気付いて言い訳がましくモリクミが言うんやけどお前がペチャクチャしゃべるからだろうが。
総合病院に行ったんやけど待ち時間長いし診察まで辿り着かんでね、検査とかなんやかんやで昼過ぎまでかかった。結局気管支炎?喘息な症状出てたんで薬とか出してもらって安静にしてろってことで松永の仕事先にも連絡して出来るだけ仕事をセーブしてもらって出張と残業少なくしてもろた。
松永は会社と同僚たちに迷惑がかかるって言ってショック受けてたけど、近藤さん含め会社の人間から「いいから休んで体治せ」って言われて「はい、はい(ショボーン」言いよった。
何日も休むことは出来んけん、出張を取りやめて他の人間が行くのと残業もしないで済むようにスケジュール調整してくれるらしい。「会社でもゲホゲホ言いながら無理してたの見てたから」と近藤さんが言いよったから会社の人間も松永が無理してたの分かってたんやろーね。俺も他人のこと言えんけど早くに松永を休ませてあげて欲しかった。無理やり会社休ませればよかった。
その日一日休みになっとるから俺の家に帰って来てモリクミとモリクミオカンが料理作ったり軽く掃除とか「せんでいい」言ったけどしてくれた。
夜になったらモリクミがしゃべったんやろう、戸田、奈々子、鎌田、吉野、奥田、津島のおっさん、緒方たちもバラバラに時間ずらして来やがった。そして近藤さんも来た。
俺が言うな、なんやけど少しだけ近藤さんに文句言った。
忙しいのは分かるけどもう少し松永に気を遣って欲しいこととか。
今考えれば近藤さんじゃなくて会社に言うべきなんやろうけどね。
そん時俺松永が体壊してることで頭に血が上ってた。
一番悪いのは一番そばにいた俺なんやけどね。
騒がしいと悪いね、って言ってみんな松永の顔見て土産置いて帰って行った。
松永が
「みんなに迷惑かかる」
と暗い顔しとった。
「なんが迷惑か。体調悪いんやけん甘えていいとって。はよ体調よくならな」
「うん。はぁー」
ってドーンって気持ちが落ちとったけん抱っこしてベッドに運んで寝かせた。
「いいとって。松永休め。忙しかったんやけん休まな」
「はよ良くならんといろんなところに迷惑かかる」
「んーな余計なこと考えんでいいけん休んで体治せって」
「うん」
松永の頭撫でながら髪の毛とかおでことかほっぺにキスした。
松永すまんね。家事とか掃除俺出来るように努力するわ。
お前は「ハラハラするけんせんでいい!!」って言うんやけど。
俺は風邪すぐ良くなったけど松永は長引いた揚句そんな状況なんよね。
やけん、しばらく松永には家におる時はゆっくり休ませたいと思うけんもうちょい松永の文章読んでる人は待ってあげて。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 107