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ゴールデンウィーク(4)
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「長野さんと松永さん長いてすね!!」
「あー?そうやね付き合ったのが大学1年からやけど好きになったんは高校からやけんそれ考えたら10年超えとるね」
「吉野から聞きましたっ!!」
「あいつおしゃべりやけんなぁ」
ラブホ出て街出て高速使わんで下道通って帰る途中モリクミ鎌やん松永はコンビニに買い物に寄った。
俺と奥田は車内で待機しとった。
「長野さん長く続く秘訣はなんですかっ?」
「そんなん俺も分からんwwww」
飽きないんよね。エッチの相性もいい。肌が合うって言うんかね?
親兄弟よりも相性いいと思う。
「長野さんは浮気して離れてた時期あるとかっ!!」
「あいつバリおしゃべりやね」
「別れなかったんですねっ!!」
「別れられんよ。俺好きやったし。松永も俺のこと好きやったけど離れてったね」
「留学したとか!!」
「そう。俺から離れて生きてこうってね」
「でもまた復活したんですねっ!!喧嘩しなかったんですかっ!!」
「喧嘩はしゅっちゅうしよるよ。お前らおらん時に二人でね。復活したってかお互い離れたくなかったんよ」
「どうして長野さん浮気したんですかっ!?」
「どうしてやろな。今でも後悔しとるよ」
「松永さん今でもそのこと言いますか!?」
「滅多に言わんよ。でも二度目はないって松永が日本戻って来た時に一度言われとる」
「次したら別れるってことですね!!」
そうなんよねー。松永も俺もお互い好き同士で今も変わらずなんやけど俺がなんかの間違いでそうなった時はどんだけ好きでも松永ルール発動で俺と別れて一切の接触を俺と断つって決まっとるらしい。
松永の中でそういうことになっとるらしいんよね。
俺が泣いて土下座しても俺と別れたら松永も辛いとか寂しいとか涙あったとしても、俺のこと好きなままでも別れるっていう選択肢しか決めてないらしい。連絡も接触も全て拒否するんやと。今までの写真も捨てる家も解約ってことに決めてるらしいんよね。
「そうやね。でもないよ。俺が嫌やもん。もう離れられん。そーいや奥田は知ってるん?吉野が前松永に惚れてた時期あんの?」
「聞いてますっ!!ジェラシー感じますっ!!」
「あいつの気の迷いやろ。松永誰にでも優しいけんね。吉野がぐらついたんやろ。松永は吉野のタイプじゃねーのにな。吉野ネコしか出来んクセに松永が俺とのエッチん時ネコしてるって知っとったけん、リバになったかもとか松永ならタチ出来るかもとかぬかしよったけどあいつはどーやってもネコなんよ」
「そうですね!!吉野はネコですね!!」
「あいつはタチになれんよ。頭ん中乙女やし。抱かれたいってやつやけん」
ぶっちゃけネコの比率の方がゲイでは多いんよね。タチは重宝される。
特に俺や奥田の場合は外見イケメンってのもある、今も多分ゲイバー出たらモテモテなんよね。
奥田も吉野も付き合いだしてから二丁目とか新橋とか三丁目(そこらへんもゲイバー結構あるけんね)には行かんらしい。
吉野はネコでもネコ業界ではモテスジやけんなあ。お互いが色目使われてるの見るの嫌なんやろう。
俺も松永も行かんし。
松永たちが戻って来る。
車中で奥田は今度は松永に話振った。
「松永さんは!!長野さんとよく喧嘩するんですかっ!?」
「しますよ」
「例えばっ!!どんなことでですかっ!?」
次の言葉を俺が引き継ぐ。
「例えばさー。俺と松永が街歩いてる時にさ、おっ?あの服松永着たら似合うやろーなーってガン見しとったらさ。松永が横で俺冷めた目で見るやん?んでこう言うんよ。そんなにタイプが歩いてたん?違うっつーの。服見てお前の方が似合うって見てたんやろ!?んで喧嘩よ」
松永が反論する。
「じゃあさ。長野は僕が拒絶してる時にいっつも拒絶してぼけーっとすんなよ言うけどね、なんで拒絶止めて他の人と目が合ってるのを怒るわけ?」
「お前なーっ!!お前が気付いてそいつ見るやん!!そいつがお前の視線にたじろがんでそれでもガン見してるのがゲイやけんやろ!?お前は気付かんだけで俺は分かんの!!お前をそういう目で見てアイコンタクト取ろうとしてるのにお前が拒絶解いて反応するけんやろ!?」
「はぁー!?みんながみんなゲイなわけないやん!!そんなに見られてたら気付くし知り合いかなって?不思議に思うやろ!?なんでそんなに怒るか分からんっ!!」
「お前が知らんやつと見つめ合うけんやろ!?」
「あーんっ!!喧嘩が始まったーんっ!!」
嫉妬なんよね。
俺ら男、女関係なく他から誘惑が多い生き物やからなー。
確かに俺は松永みたいな外見がタイプなんやろうと思う。
でも外見がそうでも中身は違うよね。松永の生き方とかそーいうスタイルと中身も好きで離れられんのやろう。
笑顔とかすねた時の顔とか仕草とか全部誰も同じの持っとらんかったしね。
「休戦しようぜ」
「そうだね」
んで二人でハイタッチした。
大喧嘩じゃないこういう軽い喧嘩ん時はお互い歩み寄ってどっちかが休戦申し込む。
俺の時もあるし松永の時もある。
んでハイタッチしてそれを合図に喧嘩止める。
大喧嘩ん時はその日の夜にベッドで必ずエッチする。
「二人の中でルール決めてるんですねっ!!俺たちもそうしようっ!!」
「そうですね。そういうの大事だと思いますよ」
俺たちのやり取りと会話聞いて奥田が言う。
松永は俺たちのルールを言葉で伝える。
誰とでもない俺たち二人だけのルールをね。
「奥田は吉野と二人で二人だけのルール作っていきゃいいさ。まだ先長いんやろ?」
「だといいんですけどね.......」
「大丈夫やて。吉野は彼氏いる時は男漁らんで?」
「マジですかっ!?」
奥田が昨日モリクミの「ゴキブリは実家で男漁りしてるわよーん」の言葉を気にしとるのは気付いてた。
「うん。吉野君は彼氏いる時は遊ばない。遊ぶのは交際解消して逃げ状態に入ってから遊ぶから。昨日携帯に出たんでしょ?だったらまだ逃げ入ってないから大丈夫。まだ二人続いてる」
「そうなんですか!?」
「俺ら何年あいつ見て来たと思ってる。見たくもねーけど。あいつ中身乙女やけん付き合ってる時はそーいうのせんよ。付き合い解消!!って決めたら逃げモード入って狂ったように男漁り始めるけど」
「あいつぅううううう!!気持ち悪いのぉおおおお!!」
モリクミが絶叫する。
腐女子の妄想をブチ壊すガチゲイそのまんまの吉野の存在は目の敵なのかもしらん。
俺らもゲイなんだがな......。なんで俺らはお前のお眼鏡にかなったんだ?
「これからどーするのー?」
鎌やんがうまい棒バリバリ食い散らかしながら後部座席で言った。
「帰るんやろー?」
「えー?つまらないよー。まだお昼前だよー。時間あるから遊ぼうよー」
「遊ぼうってどこ行くん?」
鎌やんが地図見る。
「この辺り観光地みたいだよー」
指さした場所を信号停車の時に見る。
「ふーん。面白いんかね?松永行ってみる?」
「ここまで来たし寄ってみようか」
「や-んっ!!こんな展開になると思ってなかったのでコスプレ持って来てないですっ!!まさか二日連ちゃんだったなんてあーんっ!!モリクミ一生の不覚!!」
「持って来なくていいです」
「一生不覚ってろ」
「モリクミさんと一緒にいるのが恥ずかしいですっ!!」
「変な格好はもういいよー紅白でも狙ってるのー?」
ボロクソ言われてモリクミ切れて奥田と鎌やんぶん殴ってたけど二日じゃなかったんだな。三日連ちゃんだったんだなぁ......そん時の俺らはまだそれに気付いてないんだが。
観光地やけんね人はおった。
んで颯爽と俺ら現れたんやけど目立つ目立つwwww
紅一点の女が横幅広いモリクミやし野郎共は性格に問題ありやけどイケメン揃いやし。
なんだこの一行は!?そしてモリクミに似てるあの女はなんだ!?イケメン引き連れて一番エラソーなモリクミ似のあの女はなんだっ!?って思われとったに違いない。
「長野君と松永君揃うと目立つよねー」
「鎌やんもショウユ系のイケメン顔ってやつやろ?草食系ってやつ?」
「鎌田先輩は中身は草食じゃないですけどね」
「奥田も俺と背丈同じ位?やけん目立つなぁ」
「慣れてますっ!!」
ゲイ3名にバイ疑惑のある1名に腐女子1名。
「人多いなぁ」
「やーんっ!!気をつけてっ!!」
「なんを?」
「治安の悪い女共が長野くーんたちを狙ってるーっ!!」
「んーな見られるのには慣れとるから(自慢に聞こえるかもしらんけどほんと慣れるんよ)」
「やだーんっ!!」
俺らが他の人間に見られるのも嫌とかこいつどこまで俺らのこと束縛したがるんやろか。
「あーんっ!!負けるもんかぁああああ!!」
モリクミが俺と松永の腕を取る。
「お前何しよるん.......」
「やーんっ!!両手に華ですーっ!!」
松永が素の表情でモリクミ見よったけど拒絶しながら「この人アホだ」って目やったな。
俺も冷めた目でモリクミ見る。
「まぁお前がそれでいいんならいいんじゃね?モリクミ歩くと人があっちからよけてくれるけんな」
モリクミに俺と松永腕取られて組んだ状態で歩くとモーゼの十戒やったっけ?海割れるみたいに人が両端によけてくれるから都合はいい。
「あーんとっておきのコスプレ持ってくればよかったーん」
「どんなのですか?」
「マリー・アントワネットをイメージしてヅラもドレスも作ったんですーっ!!いつ着てやろうかとっ!!」
「イメージすぐ出来ますね.......僕たちいないとこでどうぞ」
「松永くーん長野くーんのも作ったのよーっ!!タイのお針子にジャパニーズボーナスマネーの底力を見せつけたのーんっ!!」
「..........お前アホやろ?」
「モリクミ先輩の給料一体コスプレにいくら使われてるんだろう」
「でもねーん残念なことに着るのとヅラ被るのに1時間かかるのーっ!!ヅラが重くて重くて頭グラグラン揺れちゃうんですーっ!!」
「.......」
「俺らのコスプレも貴族風ななんかなん?そんなヅラ被るん?」
「いつか持参しますーっ!!」
危ねぇ。こいつ持って来てたら絶対着てやがった。
この前なんか戦隊物のコスプレ俺と松永とモリクミの持って来て
「戦隊コスプレってエロいと思うのーっ!!」
とか抜かして俺もちょっとクラっとしたけど松永の冷めた目で我に返ってモリクミにアイアンクロー喰らわせて追い出したんやけど。あれは惜しい気もする。
「神社ありますね。お参りして行きましょうか」
有名どころやね。身バレ勘弁の為伏せ。
松永が神社のこととか神様の説明してくれる。
松永神様信じてない言う割にはそーいうんに詳しいなぁ。
神社とかに古い絵がかかっとって古い字で書かれてるのとか石の文字も読めるっぽいし。
「どこで松永そんなん覚えたん?」
「言わなかったっけ?僕小学生の時古本屋さんに通ってたの」
「あー言いよったね」
「そこの本屋さんもうないけど。お客さん一度も見たことないんだけどね。江戸時代からの本取り扱ってたから。店主の人いつも寝てて好きに出来たからずっとそこで昔の本読んでた」
「石とか古い文字って言う話で思い出したー。松永君言ってたねー。小さい頃石としゃべってたって」
「なんそれ?」
「もー鎌田先輩恥ずかしいwwww」
「長野君、松永君小さい頃全部生きてるって勘違いしてたらしいよー」
「ほら、絵本とかであるやん。石がしゃべったり木がしゃべったり。やけん僕そんなもんなんやろーと思って石とか木に向かってしゃべったりしてた。アホの子やった」
「wwwwwww」
なんか想像するとかわいいな。
松永のことやけん一生懸命しゃべりかけてたんやろう。
小さい頃友達と遊んだ、とか福岡時代は積極的に友達と遊ぶ姿勢じゃなかったらしいけん、一人遊びの究極系を極めた子供の頃の結果やったんかね?
「今なら松永この石碑になんて話かけるん?wwwww」
「バイバイwwww」
「そんだけかよwwwwwww」
そういう素直な子供だったお前が好き。
今はちょっとひねくれたか?
そんなカワイイ二人のガキがマジで欲しいーイェエエエアアアアア!!って最近強く思う。
かなわねーんだろうな。
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