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ピエロは踊る4
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───レトルト視点───
「れーとーさーん!!コントローラーどこやったのー!!」
バタバタと大きな足音がして、これまた大きな音をたててドアが開かれた。
「……キヨくんうるさいんやけど。俺編集漬けでろくに睡眠とってないの。あと10分寝かせてよ……」
「その間に実況者撮る準備しろっつったのレトさんじゃん。なーコントローラーないんだけどーー」
不服そうにキヨくんが顔をぷくっとふくらませる。
ガリガリだった身体も3ヶ月たてば健康的な身体に戻っていた。
まだまだ細いし、心配なのは変わらないけど。
うっしーのお葬式から3ヶ月。
季節はもうすっかり冬で、雪なんか降り出しそうだ。
あんなに取り乱していたキヨくんも少しずつ回復しつつあって、1ヶ月ぐらい前からは動画の投稿も再開しだした。
今日は実況を撮る約束をして、家に来てもらったんだ。
「ねーえー!!!!れとさん!!聞いてんのかよ?」
ぼーっしてんじゃねぇ、じいちゃんかよ。
…寝室じゃないの、探してよ。
はぁー無視って…まぁいいけどさ。
いつもの軽口が戻ってきたことにも自然と口元がゆるくなる。
あえてそっけなく返事を返すと、拗ねたように彼は部屋を出て行ってしまった。
重い頭を振って大きく伸びをする。
キヨくんを手伝ってやろうと思って立ち上がったとき、ふと気づいた。
そういえば寝室にキヨくん入れるのって久しぶりかも。
まず家に招くの自体あの事件以来だか、ら…………
冬だというのにひやりと背中を汗が伝う感覚がする。
バチバチと電光のようにあの日のことが…うっしーの笑みが、頭をかけめぐった。
…なんやろ、とてつもなく嫌な予感がする。
深呼吸をひとつして、冷静を装って半開きになっている寝室のドアを開く。
中は電気がつけられておらず、キヨくんが探していたはずのコントローラーはベッドサイドに置かれたままだ。
「キヨくーん、コントローラーベッドのとこ…」
「…れと、さん」
電気のスイッチを俺が押し、部屋の中が光で満たされる。
かたい表情のキヨくんがこちらを振り向いた。
その手にはいつかのペアリングの片割れと、赤と白の花弁たち、そして真っ黒な物々しい物体。
……ああ、やっちゃった。
キヨくんには隠しとおすつもりだったのに。
「…レトさん、これうっしーの………なんで、レトさんが」
「なんでって、予想通りだよ。その銃見えるでしょ。……あーあ、見つかっちゃったなぁ…」
ぐにゃりと顔を歪ませ、大切そうにペアリングを握りしめるキヨくんに手をのばそうとして、諦めておろす。
キヨくん、と誰のものかもわからない掠れた声が自分のものだと気づくのに充分時間がかかった。
「……………ねぇキヨくん、泣かないでよ………」
震える手をもう一度伸ばし、白い柔らかい頬に触れる。
ライトの反射できらきらと光る頬は、涙で濡れていた。
………笑ってよ、キヨくん。
もう君を泣かせる王子様はいないんだ。
何でそんなに怯えた目でおれを見るの?
君が笑ってくれなければ、俺の生きている意味なんてどこにも無いのに。
おれをただの殺人鬼にしないで。
もう一度おれに笑いかけて…キヨくん
end
────────────────────
皆さんお待たせしてすみませんー
ほんと部活の大会とテストが連続してましてですね…
これからはちょくちょく更新できると思います!
ようやく落ち着いてきたので!!
えっっと、今作は如何でしたでしょうか……?
今回は、実際にアメリカで起こった殺人事件を参考に書かせていただきました。
少し?3ヶ月前ぐらいに仰天ニュースか何かでやってたと思うので、知ってる方もいらっしゃるかと。
細かいことを言えば、
レトさんはキヨから電話がかかってくる前にその番組をみていたーっていう設定なんですけど…細かすぎますかねw
あと1つ細かいことを言わせてください、
バスケットの中に入っていた赤と白の花。
ちゃんとした意味がございまして、
赤の花の花言葉は「真実の愛」、白の花の花言葉は「忠誠を誓う」です。
うわぁおレトさんにぴったり。
まぁこんな感じだった「ピエロは踊る」如何でしたでしょうか…?
途中失踪したりほんとに申し訳ないですー反省はしてます…
んー次作!
次作は、前にリクエスト貰っていた「ビッチ受け」!書きたいと思います!!!!!
テスト中にいいストーリーが浮かんできて、書きたくて書きたくて!!!
楽しみにしててください!
では次回にお会いしましょー!
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