アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
19
-
周りが驚いて、言葉が出ない。
まさか、あの、みんなから頼りにされている内海さんが僕に名前を呼ばれていないだけで落ち込むなんて…。
(内海さんかわいい…!!)
内海さんは僕をキュンキュンとさせるのが得意みたいだ。美形が寂しそうに呟くのはずるい。
奈茅や葉一さんはドン引きしているのに僕だけがニヤニヤとしていた。
「名前で呼ばないのか……?」
眉を下げて懇願するように言ってくるのはずるいってば!!いじわるしたくなって僕の悪魔が囁く。焦らして焦らして……
目を合わせても名前は呼ばない。ただ微笑むだけでからかうだけ。まだ言わない。
そうして、悪魔な僕が遊んでいたら内海さんが僕の唇を触り始めた。
変な気分になって焦る。辞めるように手をどかしてもまた触ってくるからそろそろ名前を呼ぼうとしたとき、今度は耳を触られた。
普段触られ慣れていないならくすぐったい。
「ともり…」
好きなようにさせていたら今度は僕の耳に近づいて、耳の奥をゾクゾクさせる声で名前を呼ばれた。
「ひっ…!、んんっ!?」
呼ばれたときに甘噛みされた感覚があって変な声が出る。どうやら僕は内海さんの声に弱いみたいだ。足に力が入らなくなって、僕を支えてくれる内海さんは満足そうに笑う。
立場逆転になって悔しい。
むぅ…、と膨れていたら、奈茅のわざとらしい咳が聞こえた。
「2人の世界にはいっている時に邪魔して悪いけど、いつまでそうしているつもり?」
僕たちの体勢は内海さんに腰に手を回されて僕は内海さんの首に手を回している。ニコニコと黒い笑みを浮かべる奈茅の後ろには「黒い奈茅さん…♡」と葉一さんが感動していた。
(そっちだって2人だけの世界にはいってるくせに…。)
ぎゅ、と密着する。
(離れたくない……)
今離れたら次はいつ会えるのだろうか。生徒会長補佐と言っていたし、今まで会えなかったから普段は忙しいのだろう。
どうしても離れたくない。そのためにはどうすればいいのか考える。
やっぱり奈茅に泊まりを認めてもらうしかない…!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 30